日本共産党の小池晃政策委員長は23日のNHK「日曜討論」に出席し、政府・各党代表と討論しました。(詳報)
口蹄(こうてい)疫問題について大塚耕平内閣府金融担当副大臣は、感染拡大防止とともに無利子融資などを検討する考えを示しました。
小池氏は、「一番大事なのは感染の抑え込みだが、処分して埋める場所が足りない。人的体制も非常に遅れており、それは国の責任でやる必要がある」とのべました。
同時に、「補償といっても経営再建の補償が示されていない」と指摘。「収入が途絶えるわけだから、融資といっても、すでに多くの借金を抱えているわけで、それでは絶望的になるという声が上がっている。経営していけるだけの補償内容をきちんと示して安心ですというメッセージを送ることが大切だ。家畜伝染病予防法の範囲内でできないことは新規立法も含めてやるべきだ」とのべました。
政府の対応について「農家ないがしろで対策がすすんでいる。これでは逆に対策が遅れてしまう」と強調しました。
大企業に減税は逆行
23日のNHK「日曜討論」では、経済対策をめぐって大塚耕平内閣府金融担当副大臣は「法人税率の引き下げが重要なポイントだ」と発言。自民党の西村康稔政調副会長も「法人税実効税率を下げたい」とのべました。
小池氏は「成長戦略の中心に法人税減税が出てきたことにびっくりした」と指摘。「国民の所得が減る一方で大企業の内部留保は増えて200兆円を超えている。この過剰な蓄積を雇用や中小企業、財政にも回すべきなのに、さらに減税など許されない」と批判しました。
小池氏の発言を受けて国民新党の下地幹郎政調会長代行は、「私どもも法人税を下げるのは反対だ」とのべました。
西村氏は「社会保障の安定的財源をつくるべきだ」「(収支を)10年間で黒字化すべきで、超党派で取り組む課題だ」と迫り、公明党の斉藤鉄夫政調会長も「財政再建のフレームを示すべきだ」と要求。大塚氏は「6月に中期財政フレームを出す。ご協力いただきたい」と応じました。
小池氏は「超党派で消費税増税なんて議論はとんでもない」と強調。「経済停滞の原因が家計の冷え込みにあるのに、過去最高の蓄積になっている大企業には減税し、庶民には増税をやれば成長に逆行することになる。断固としてやるべきではない」と強調しました。