日本共産党の小池晃政策委員長は5日放送のTBS系番組「サタデーずばッと」に出演し、米軍普天間基地の「移設」問題をめぐる民主党政権の対応などについて各党代表と討論しました。
●普天間問題
番組では、「移設」問題で社民党の福島瑞穂党首(消費者・少子化担当相)が連立離脱を示唆する「重大な決意」を表明したことが話題に。
小池氏は、「今の政府は迷走している」と述べたうえで、「ほんとうに考えないといけないのは、はたして海兵隊は抑止力というがそうなのか、日本に必要なのかということ」だと指摘。「歴史をみても、海兵隊はベトナム、イラク戦争では殴り込み部隊としてやってきた。世界に海兵隊の基地をおいているのは日本だけだ。60年もおき続けるのか、それこそ『重大な決意』をしなければならない」と述べました。
司会の、みのもんた氏は、「日本にある米軍基地の74・3%を沖縄に65年近く押し付けてきた」と述べ、「もし日本政府が移転といってアメリカは断るか」と出席者に質問。自民党の平沢勝栄衆院議員は、「受け入れられるかはアメリカ次第」と述べました。
これに対し、小池氏は、「それはアメリカ次第ではない。日本政府次第だ」と強調。91年に米軍基地を撤去したフィリピン政府は「いろんな議論があったが、国民のことを考え、基地撤去した」と語りました。
みの氏は、米海兵隊の基地は「キャンプ」と呼ばれ、「永久不滅ではないけど陣取る基地とは違う」と指摘。「キャンプは絶えず移動するためのもの。なにもここ(沖縄)にこだわる必要はない」と応じました。
●国会運営問題
番組では、4日に閉幕した臨時国会の運営が話題になりました。コメンテーターの岩見隆夫氏(毎日新聞客員編集委員)は、民主党の国会運営は「まずい」と批判。みの氏も、「丁々発止やってほしかった」と語りました。民主党は、「盛り上がらなかった原因の大半は自民党」(海江田万里衆院議員)と述べ、自民党は「40日も国会をやって党首討論が開かれなかった例はない。応じてもらえなかった」(平沢氏)と非難合戦を展開しました。
小池氏は、「もっと議論することがあったのに、民主党は数の力で議論を断ち切る強硬路線。自民党は機械的なボイコット」だったと指摘。「国民は新しい政治が始まったと期待したが、結局は自民と民主が入れ替わっただけだ。このことはきちんと反省していただきたい」と語りました。
●母子加算復活
自公政権での母子加算削減問題を追及してきた番組は、母子加算の復活を掲げた民主党政権が12月から今年度中だけの復活は決めたが、来年度については、はっきりと継続を断言していない問題も取り上げました。小池氏は、「国の予算でいうとほんのわずかの年間180億円。新政権には、はっきり継続すると言ってもらいたい」と述べ、320億円の「政党助成金をやめればおつりがくる」と指摘しました。