機密費公表拒否は無責任
TBS系番組 小池氏が批判


2009年11月8日(日)「しんぶん赤旗」より転載

 日本共産党の小池晃政策委員長は7日、TBS系番組「サタデーずばッと」に出演し、官房機密費や後期高齢者医療制度廃止、沖縄の米軍普天間基地撤去をめぐる問題で各党出席者と討論しました。

 歴代内閣が使途を公開せずに使ってきた官房機密費の問題では、9月17日、平野博文官房長官が「そんなのあるんですか」と、しらを切り、その後、あらためて公表しない考えを示したことが問題になりました。

 小池氏は、鳩山由紀夫首相も「この問題には触らない」と発言したが、民主党が2001年に機密費公表法案を提出したときには党代表を務めており、党首討論でも当時の小泉純一郎首相に機密費の公開を迫っていたと指摘し、「非常に無責任な態度だ」と批判しました。

 その上で「官房機密費は年14億円。1日400万円ものお金が領収書なしで使える。公開のルールをつくればデタラメな使い方はできない」と主張しました。

 後期高齢者医療制度については、出演した毎日新聞客員編集委員の岩見隆夫氏が「民主党は野党のとき、廃止法案まで出していながら対応が遅い」と発言。小池氏は「今日75歳を迎えた方にも保険証が送られる。廃止の先送りではなく、すぐにやめるべきだ」と強調しました。

 民主党の福山哲郎外務副大臣が「いま廃止すると混乱が起こる」と発言したのに対し、小池氏は「民主党はただちに老人保健制度に戻すと言っていたではないか」と批判しました。

 社民党の福島瑞穂少子化担当相は、「確かに、私たちも廃止法案を出したので、ただちに廃止するのがいいかもしれないが、いったん戻してもう一回(新制度の)制度設計をやると2段階になる」などと発言。小池氏は「それは自民党が(廃止法案に反対するときに)言っていた論理そのものだ」と批判しました。

 沖縄の米軍普天間基地問題では、福山氏が、名護市に「代替」新基地を建設するという日米合意を「もう一度考え直すということになると、それがまた長くかかって普天間の危険性も放置したままになる」などと発言。小池氏は、「それも自民党が言ってきた論理だ。県内たらい回しは許されない」と指摘しました。

 選挙のときは、鳩山氏自ら普天間基地の移転先は県外・国外が望ましいと公言しておきながら、いまでは閣僚が基地の県内移設を選択肢とする発言を繰り返し、それを首相も認めるような答弁をしていることを厳しく批判し、「日本政府は毅然(きぜん)たる態度で対米交渉に臨むべきだ」と主張しました。



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