日本共産党の小池晃政策委員長は18日、テレビ朝日系の「サンデープロジェクト」に出席し、民主党の仙谷由人行政刷新担当相、自民党の河野太郎国際局長と、民主党の鳩山新政権の下で行われた来年度予算の概算要求について討論しました。
小池氏は、来年度予算の概算要求額が約95兆円と過去最大となったことについて、「必要な施策に予算をつけるのは当然だが、国民の中に不安もある。マニフェストで掲げたことを何でもそこのけそこのけでやらなければいけないのか。総選挙で国民は民主党のマニフェストを一言一句支持したわけじゃない。自公政権を退場させるという審判だった」と指摘。「マニフェストを金科玉条みたいにするのではなくて、一つひとつ国民の声を聞いて、国会で審議して見直すべきことは見直すべきだ」と主張しました。
司会の田原総一朗氏は「麻生前政権の今年度当初予算より7兆円増えた。厚生労働省は14・8%も増えている」と指摘。仙谷氏は、「子ども手当が入っているから上がった」「(予算を切ることは)なかなか容易でない」などと述べました。
これに対して小池氏は「当面の高速道路無料化に6000億円もの予算は、厳しい財政状況のなかで赤字国債を出してまでやるものなのか。防衛省の予算は自公政権時とほとんど変わっていない。米軍への『思いやり予算』やミサイル防衛、米軍再編費用、約1200億円のヘリ空母などを認め、やはり『聖域』になっている。こういうところにメスを入れるべきだ」と主張しました。
小池氏はまた、「私たちは、子ども手当のために増税することには反対だし、来年度も2兆3000億円を子ども手当に使うことにがんじがらめになるのではなく、生活保護の母子加算の復活や、インフルエンザワクチンの無料化など直ちにやらなきゃいけないことに手当てすべきだ」と述べました。
仙谷氏は「マニフェスト教条主義に陥ってはならないとは考えている」と答えました。