2010年174通常国会:厚生労働委員会

自治体の国保軽減に干渉
小池議員 厚労省に是正要求
参院厚労委


2010年3月17日(水)「しんぶん赤旗」より転載

 厚生労働省が、国民健康保険の保険料(税)収納率が低い自治体や赤字額が多い自治体に対して、国の権限を超えて直接指導・監督を行い、自治体独自の施策である保険料軽減措置のあり方を見直すよう迫っていたことが分かりました。

 日本共産党の小池晃議員が16日の参院厚生労働委員会でただしました。

 小池氏がとりあげたのは北海道旭川市の事例。厚労省の北海道厚生局が昨年と一昨年に指導に入っていました。同局が北海道知事にあてた文書は、旭川市の国保累積赤字を指摘し、「独自の保険料軽減措置の在り方についても検討を早急に行うよう、指導助言をお願いする」としていました。これを受けて旭川市は来年度から軽減措置を取りやめるとしています。

 小池氏は「市町村が自らの財源で保険料を軽減することに対してやめろということを言うのは地方分権の名に値するのか」と追及しました。

 長妻昭厚労相は「時と場合、言い方によっては自治体の自主性と自律性に配慮を欠いたものになる恐れがある。地方厚生局に注意喚起をしていきたい」と答弁しました。

 小池氏は、「保険料の収納率を上げるためにも、高い保険料を自治体として下げるのは当然のことだ」「このままでは実際に被害が出る。ただちに是正せよ」と求めました。



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