2010年4月14日(水)「しんぶん赤旗」より転載
|
日本共産党の小池晃議員は13日、参院厚生労働委員会で細菌性髄膜炎を予防するヒブ(インフルエンザ菌b型)、肺炎球菌ワクチンの一日も早い定期接種化を求めました。
日本での小児の細菌性髄膜炎の患者数は毎年千人以上。原因の6割強をヒブ、3割を肺炎球菌が占めます。患者の5%が死に至り、20%に重い後遺症が残るため、WHO(世界保健機関)は1998年にすべての国に対して乳幼児へのヒブワクチン接種を勧告しています。
小池氏は、定期接種の実施に踏み切った欧米での髄膜炎の発生状況を質問。厚労省の上田博三健康局長は「米国で導入された87年の発生率は5歳未満人口10万人あたり41人。95年には1・6人まで減少した」と述べました。
小池氏は、髄膜炎はベテランの小児科医でも早期発見が困難であり、定期接種化は小児救急医療の現場の負担軽減にも有効だと強調し、足立信也厚労政務官は「同感だ」と認めました。
小池氏は、ヒブ感染で次男を亡くした母親の「こんな大変な病気があったことも、それが予防接種で防げることも知らなかった」という無念の気持ちを代弁し、「守れる命が守れていない。政治の責任が問われている。一日も早い定期接種化を」と迫りました。
また、子宮頸がんを予防するワクチンについても公費助成を求めました。子宮頸がんは、日本の20代女性では発症率が一番高いがんです。
長妻昭厚労相は「(ヒブ、肺炎球菌、子宮頸がんのワクチン)3種は優先順位が高い。法定接種や公費助成についても議論を急いでもらおうと考えている」と述べました。