2010年3月24日(水)「しんぶん赤旗」より転載
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日本共産党の小池晃議員は23日、参院厚生労働委員会で、子ども手当などの現金給付だけでなく、保育所など子育てを支える現物給付の質、財源を、国がしっかり支えるように政府に求めました。長妻昭厚生労働相は、「保育士の配置など全国一律の合理的な最低基準が必要、それを地方に守ってもらうため国の財源的な手当てが必要」と答弁しました。
小池氏は、総務省が昨年12月に出した「地方財政対策の概要」などを取り上げ、政府内に現金給付である子ども手当の財源は「国負担を基本」とする一方で、現物給付である保育所や学童保育などを地方にすべて押し付けようという動きがあることを示し、厚生労働省の認識をただしました。
長妻厚労相は「現金給付は国、現物給付は地方という考えではない」と述べました。
小池氏は、実際には、政府が2004年度に公立保育所への国庫負担を一般財源化し地方に移管したことが、公立保育所の減少に拍車をかけたこと、5日に閣議決定された地域主権整備法案で国の子育て施策への関与が減らされる方向が出ていることを示し、再度、国の責任を果たすように迫りました。
また、小池氏は子育てを支える国有地の有効活用を進める例として、保育園設置を計画しているハンセン病療養所・多磨全生園(東京・東村山市)の取り組みを紹介。高い借地料が妨げとなり、自治体による事業化が困難になっている事態について、無償貸与を行うよう法改正も含めた対応を求めました。
長妻厚労相は「できるだけ過度な負担とならないよう努める」と答弁しました。