2009年11月30日(月)「しんぶん赤旗」より転載
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日本共産党の小池晃政策委員長は27日の参院厚生労働委員会で新型インフルエンザの予防接種について、国民への正確で丁寧な説明と、抗ウイルス薬のタミフルを含め安全性の監視・検証を求めるとともに、無償接種の対象を広げるよう迫りました。
厚労省によれば、新型インフルエンザの予防接種はフランス・ドイツで無料、イギリスでは優先接種対象者は無料、米国ではワクチン代が無料で公的医療保険なら接種費用も無料です。
小池氏は「各国は重症化防止だけでなく、まん延防止の観点で無料にしている。日本でも、優先接種対象者の全体を無料にする、低所得者はすべて無料にするなど無償接種をもっと広げるべきだ」と迫りました。長妻昭厚労相は「現段階では優先接種の対象で非課税の方を無料にする」とのべました。
小池氏が「輸入品の価格が高いため、ワクチン代全体が引き上げられている。公費負担をもう一歩踏みこむべきだ」と重ねて求めると、長妻厚労相は「国家の危機管理の観点から検討の必要はある」と答えました。
小池氏は、ワクチンの調達資金を新型インフルエンザに振り向けたため、より深刻な被害が予想される高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)ワクチン(プレパンデミックワクチン)の備蓄ができなかったと指摘。「このようなことが来年度ないように別枠で確保する必要がある」と主張しました。足立信也厚労政務官は「おっしゃる通りだ。(緊急事態への備えと計画的備えを)予算枠で分離できるか努力すべき課題だ」と答えました。