2009年11月21日(土)「しんぶん赤旗」より転載
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日本共産党の小池晃政策委員長は19日の参院厚生労働委員会で保育所面積の基準緩和問題について質問しました。
全国共通に国が定めてきた保育所面積の最低基準を、東京など都市部では「一時的」に下回ることも認める新政権の方針について、小池氏は「『待機児解消まで』というのでは、時限措置といえない」と追及。長妻昭厚労相は「一定の地域・期間という限定的な措置」とのべるだけでした。
小池氏は、「これでは半永久的に続くし、子どもにとってみれば、たとえ1年2年であっても貴重な発達の期間であり、時限措置だからと合理化することはできない」と指摘。保育施設で急死した子どもの遺族らでつくる「赤ちゃんの急死を考える会」による、1961年から2008年までの保育施設での事故死の分析から、認可保育園での事故死が01年を境に急増している実態を示しました。
小池氏は「01年は小泉『構造改革』の中で保育所の規制緩和が行われた年だ。規制緩和でこういうことが起きたと指摘されている。これに加えてさらに面積基準を緩和するという。子どもたちの安全をどう考えるのか」とただしました。長妻厚労相が「地方議会に責任をもっていただく」などとのべたのにたいし、小池氏は「無責任だ」と批判しました。
小池氏は、山井和則政務官が今年2月に自公政権下の規制改革会議による基準緩和の議論を「主人公たる子どもの視点がちょっと欠けている」と批判していたことを紹介し、「かつての主張に沿って基準緩和を阻止すべきだ」と迫りました。山井政務官は「例外的・一時的」な措置だと弁解を繰り返しました。