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参院選(24日公示、7月11日投票)の公示前最後の日曜日となった20日、日本共産党の志位和夫委員長は参院東京選挙区予定候補の小池晃政策委員長と、水道橋駅前で必勝への支援を呼びかけました。
駅前は、東京ドームに野球観戦に向かう人々でにぎわい、立ち止まって演説に耳を傾ける人や「頑張れ!」と手を振る人も。街頭宣伝は党スポーツ後援会の主催で、新日本スポーツ連盟の永井博会長が応援の訴えを行いました。
「待っていました」とのかけ声を受けてマイクを握った志位氏は、「いよいよ参院選です。消費税と沖縄・米軍普天間基地の問題という二つの大きな争点がはっきり浮かび上がってきました」と切り出しました。
とくに菅直人首相が打ち出した消費税の10%への増税計画には道理がないと4点にわたって批判。(1)消費税が弱い人ほど重くのしかかり、大企業は一円も払わなくてすむという最悪の不公平税制であること(2)大企業の法人税減税とセットで打ち出されていること(3)「福祉のため」といいながら、政府側は後期高齢者医療制度の撤廃を先送りするなど福祉をよくする姿勢を何も示していないこと(4)「財政再建のためだ」という理屈も成り立たないこと―を解明しました。
志位氏はこの4点目にかかわって、財政問題の解決のためにはいまの財政破たんの原因を見定める必要があると指摘。その原因として、(1)90年代に米国に630兆円の公共事業を約束し、無駄な事業を広げたこと(2)軍事費を5兆円にまで増加させ、米軍向け予算も史上最大にしてきたこと(3)大企業や大金持ち減税で歳入に"大穴"を開けたこと―という三つの問題をあげました。
志位氏は「原因がはっきりしている以上、財政を立て直し、暮らしの財源をつくる道もはっきりしています」と指摘。民主党政権のもとでもいまだに続いている1メートル1億円の東京外環道など無駄な事業を中止し、軍事費を減らし、大企業・大資産家に世間なみの負担を求めればよいと訴えると、拍手とともに「そうだ」の声があがりました。
志位氏が最後に「消費税を10%に増税する、沖縄に海兵隊の基地を押し付ける―民主・自民のこの二つの大連立に正面から立ち向かい、増税・新基地建設反対と堂々と主張できるのは日本共産党だけです。この党を伸ばして暮らしと平和を守る希望ある道を開こう」と訴えると、大きな拍手があがりました。
小池氏は「日本のスポーツ予算は世界と比べてもあまりにも少なすぎる」と述べ、「心からのびのびとスポーツを楽しめる国づくりをすすめていこう」と訴えました。
近所のビルから出てきて演説を聞いた都内の女性(59)は「消費税を上げられたら生きていけない」。プロ野球観戦に向かう途中の都内の会社員男性(48)も「これ以上の増税はサラリーマンなら誰もが困る。安月給の4人家族だが、生活やっていけないよ。増税する民主、自民には投票しない」と話しました。