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日本共産党の小池晃政策委員長は19日、党本部で記者会見し、参院選にのぞむ「日本共産党の政策集」(全文)を発表しました。
参院選公約の政策をより詳細にまとめたもので(1)大企業の利益と内部留保が国民のくらしと日本経済に還元される経済システムに――"ルールある経済社会"を築きます(2)憲法9条を生かした自主・自立の平和外交で世界とアジアに貢献する日本をつくります。日米安保条約=日米軍事同盟を廃棄し、アメリカと対等・平等の友好関係を築きます(3)国民の権利を大切にし、民主主義が花開く社会をめざします―の三つの柱で構成。消費税増税問題、雇用、中小企業、社会保障、核兵器、基地問題、憲法、「政治とカネ」などについて詳しく展開しています。
小池氏は財源について、「聖域になっている軍事費や大型開発、政党助成金などムダにメスを入れ、大企業や大金持ちに能力に応じた負担を求めれば当面は7兆円の財源ができる。景気がリーマン・ショック前の水準に戻れば12兆円の財源ができる」と説明しました。
記者団からの共産党の「成長戦略」はあるのかとの質問に小池氏は、「大企業の利益や内部留保が国民の暮らしや営業に還元される仕組みをつくるのが一番だ」と強調。非正規社員の正社員化や、最低賃金の引き上げ、中小企業支援、農林漁業の再生も地域経済振興の鍵であり、社会保障を充実させることで、新たな雇用も生まれると説明し、「大型公共事業のバラマキや小泉『構造改革』路線でもない、これこそ日本共産党版の"成長戦略"だ」と語りました。
また、民主党や自民党が消費税増税を「社会保障のため」と弁明していることについて聞かれた小池氏は、「今回の消費税増税の話は社会保障とはまったく無縁だ」と指摘。民主党がマニフェストに法人税引き下げを明記し、経済産業省が法人実効税率を25~30%に引き下げることを打ち出したことを挙げて、「法人税を25%にすれば約9兆円の税収が減り、消費税の4%分が消える。『社会保障のため』は偽りの看板で、これまでも大企業減税の穴埋めになってきた。今回は、まさにそれを露骨にやろうとしている」と批判しました。
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