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反貧困ネットワーク(代表・宇都宮健児弁護士)は9日夜、「参院選目前 どこまできたか?貧困対策!」と題し政党代表と貧困打開策を議論する集会を東京都内で行い、300人が参加しました。
宇都宮代表は、「菅首相は『最小不幸』というが、貧困を最小にする目標をもつべきだ。私たちは政権まかせではなく、運動を広げていこう」と呼びかけました。
日本共産党、民主党、自民党、公明党、社民党、新党日本の国会議員が貧困対策をアピールしました。共産党の小池晃参院議員は、「日本では、税と社会保障が貧困と格差をいっそう広げている」と指摘。障害者自立支援法を事実上延命する法案成立を許さないと強調すると、会場からは大きな拍手がおこりました。
母子家庭の私立大学生や難病の女性などが訴え。製造現場の違法派遣などを20年続けたすえ、中途解約された男性は、「『派遣切り』をなくす派遣法抜本改正で、安定した雇用をつくってほしい」と述べました。
これを受けて各党代表が発言。「今国会で派遣法『改正案』を成立させたい。抜け穴ばかりだと批判されているとは承知しているが、事業者の意見も無視できない」(民主)、「改正に賛成していない。むしろ派遣をうまく使っていく」(自民)、「抜け穴を確かに残している。でも成立させたい」(社民)との発言には、拍手一つなく会場が静まりました。
共産党の小池議員が「違法なら正社員にしていくのが当然だ。今回の政府案では救われない。使い捨て雇用をなくす抜本改正をすべきだ」と発言すると拍手がわきました。
集会は「経済成長だけでは解消できない貧困問題の改善に本腰を入れて取り組むべきです。そして、貧困率削減目標を設定し、人々の暮らしの立て直しをまっすぐに見据えた施策を有機的に打ち出すべきです」と宣言を採択しました。
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