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労働問題

派遣法 共産党が修正提案 志位委員長、会見で発表
正規雇用への道を開き派遣労働者を守る改正に


2010年3月4日(木)「しんぶん赤旗」より転載

 日本共産党の志位和夫委員長は3日、国会内で記者会見し、「労働者派遣法改正にあたっての修正提案――派遣から正規雇用への道を開き、派遣労働者を守る改正に」を発表しました。小池晃政策委員長が同席しました。(修正提案の全文)


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(写真)記者会見する志位和夫委員長(右)、小池晃政策委員長=3日、国会内

 志位氏は、政府が提出しようとしている改定案について「これでは、これまでと同じような『使い捨て』が続き、不安定・劣悪な労働条件も変わらない事態が続く」と指摘。「雇用は正社員が当たり前であり、派遣は臨時的・一時的な業務に限定し、正社員を派遣に置き換える常用代替は禁止するという原則に立った抜本改正が求められている」と述べ、抜本的修正を提起しました。

 志位氏は、改定案には「二つの"大穴"があいている」と指摘。「製造業派遣と登録型派遣の原則禁止」としながら、製造業への派遣では「常用型派遣」が、登録型派遣では「専門26業務」がそれぞれ「禁止の例外」とされていると述べました。

 製造業で働く56万人の派遣労働者のうち63%は「常用型」であり、これでは「原則容認」となってしまうと述べ、例外なく禁止すべきだと求めました。

 「専門26業務」についても、パソコンなどを扱う「事務用機器操作」など専門業務とよべないものが多く、派遣のまま使い続けたり、派遣に置き換える「抜け道」にさせないために抜本的に見直すよう求めました。

 次に、「規制緩和を進める改悪部分も含まれている」として、派遣先による「事前面接」の解禁や専門業務で働く労働者に対する直接雇用の申し込み義務の適用除外を指摘。派遣先に採用権を与えながら、雇用責任は免除され、派遣労働者の正社員への道も閉ざされてしまうと述べ、これは削除すべきだと強く求めました。

 また志位氏は「実効ある改正案にする上で問題点もある」と指摘。派遣は、「期間の定めのない」雇用だけにすること、「みなし雇用」規定を実効あるものにすること、「均等待遇」の原則を明記すること―などを提案しました。

 さらに「実施を3年から5年先送りすることも大きな問題だ」と述べ、すみやかな施行を求めました。

 その上で志位氏は、日本共産党が派遣制度の導入や1999年の原則自由化にもきっぱりと反対し、その後も多くの労働者とともに抜本改正を求めてきたことを指摘。「政府、各党に修正を求めるとともに、労働者・国民と力を合わせて実効ある抜本改正を目指して全力をあげたい」と表明しました。


修正提案ポイント

○製造業派遣はきっぱり禁止する
○「専門26業務」を抜本的に見直す
○事前面接の解禁など改悪部分を撤回する
○名ばかり「常時雇用」でなく期限の定めのない雇用にする
○「みなし雇用」を実効ある規定にする
○「均等待遇」原則を明記
○3~5年先に先送りせず、速やかに施行



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