2009年5月13日(水)「しんぶん赤旗」より
日本共産党の小池晃議員は十二日、都内で開かれた医療版事故調査機関の早期設立を求める討論会にパネリストとして出席し、医療事故の原因究明、再発防止のための公正・中立な第三者機関づくりに向けた議論を前向きに進めるよう提起しました。
討論会は、患者の視点で医療安全を考える連絡協議会、医療版事故調推進フォーラムの主催。小池氏のほか、自民、公明、民主、社民、国民新の各党議員が参加し、医療事故対策の課題について討論しました。
小池氏は「医療事故に対応できる法整備と公的機関設置が求められる」と述べた上で、政府が昨年発表した「医療安全調査委員会設置法案の大綱案」について「これを土台に議論を進めていくうえでの問題点を指摘したい」と提起しました。
小池氏は、(1)第三者機関の設置目的を医療事故の原因究明と再発防止に限定し、責任追及の場としないことを明確にする(2)第三者機関の設置場所は厚労省でなく内閣府にする(3)医師法二一条を改正し、医療事故を届け出の対象から除外することを明確にする(4)第三者機関の目的は報告書の作成であることを明確にし、捜査機関への通知の対象は故意の殺人など限定的、例外的なものとするーの四点を指摘。「党派を超えた議論を進め、知恵を出し国民の願いに応える制度にまとめるべきだ」と強調しました。
さらに、医療事故が続く背景には、社会保障費の削減、医師抑制政策など「日本の低医療費政策がある」と指摘。「医療、社会保障に対する行政のあり方を大本から見直す取り組みを進めてこそ、医療事故対策も前進する」と述べ、そのために全力をつくすと語りました。
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