2009年4月14日(火)「しんぶん赤旗」より
厚生労働省は十三日、介護給付費削減のための検討メニューを列挙するなどした二つの内部文書について「議論のための材料として作成した資料である」と認める文書を公表しました。日本共産党の小池晃参院議員に説明しました。
内部文書は小池議員が入手し、二日の厚生労働委員会で「要介護度を低くして給付費を抑制する狙いは明白だ」と追及しました。舛添要一厚労相が調査を約束していました。
一つは、介護報酬をプラス改定した場合、「財源確保策としての制度見直しが不可欠」として、▽認定の「適正化」▽利用者負担の割合を一割から二割に増やすーなど「給付費の縮減効果額」を列挙した文書。同省の老健局総務課が作成し、二〇〇八年二月六日に局内の打ち合わせで使ったと説明しています。
もう一つは老健局老人保健課が作成し、〇八年四月二十四日に局内の打ち合わせで使ったと説明。要介護認定で重度の認定が増えていることを問題視し、〇九年度の制度変更で軽度判定を増やす方法を記しています。
(1)要支援2と要介護1の区分けをする役割を審査会からコンピューターに移して、五対五から七対三へと要支援2の割合を増やす(2)審査会の資料を減らし、二次判定での重度変更率を下げる(3)認定調査の項目を減らし、判断基準を明確化するーなどを課題に挙げていました。これらの変更点はすべて新制度に取り入れられています。
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