2009年1月20日(火)「しんぶん赤旗」より
七十五歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度の保険料滞納者が、全国五百八十七自治体(二十七都府県)で、およそ十七万人に上り、普通徴収者(保険料を直接納める人)の約一割が滞納していることが十九日、明らかになりました。
全国保険医団体連合会(保団連)が各都道府県の保険医協会などを通じ、昨年九月分の保険料についてアンケート調査を実施したもの。
原則として滞納が一年間続くと、医療費窓口負担がいったん十割になる「資格証明書」が発行され、事実上「無保険」状態になります。滞納者は七十五歳以上の人の中でも、低い収入の人たちで、保団連は「命と健康を脅かす事態を引き起こすことは火を見るより明らか」と警告しています。
その上で、資格証明書を発行すべきでないこと、七十五歳以上の人に差別医療を強いる後期高齢者医療制度を廃止することを求めています。
小池氏「撤廃を」
日本共産党の小池晃政策委員長は「極めて深刻な事態が明らかになった。高齢者一人一人から保険料を取り立てるというやり方が破綻(はたん)している。直ちに制度の撤廃を求める。後期高齢者医療制度の導入までは、お年寄りのいる世帯は保険証取り上げの対象外だった。命に直結する問題だからだ。取り上げは、人の道に反することで断じて許されない」と述べました。
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