2010年4月21日(水)「しんぶん赤旗」より転載
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日本共産党の小池晃議員は20日の参院厚生労働委員会で、最低賃金が依然として生活保護水準を下回っている実態を示し、時給1000円以上へ抜本的に引き上げるように求めました。
小池氏は、2007年の最低賃金法改正でワーキングプア解消のため、「生活保護を下回らない水準にする」とされたことに触れ、現状をただしました。金子順一労働基準局長は、「10都道府県で生活保護を下回っている。最も離れているのは神奈川の43円」であることを明らかにしました。
小池氏は、フルタイムで働いても手取り月収が10万円をきり、生活保護を受けているなど大阪労連への相談の事例などを提示。「政府のデータでは、大阪府は時給12円アップで生活保護水準になるとされているが、こうした人たちの場合、実際は300円以上引き上げないとその水準にならない」と指摘しました。
この食い違いは、政府のデータが週40時間という法定労働時間で最賃を計算しているため、実態よりも水増しされているからで、就業規則などで定められた所定内の実労働時間で行うべきだと強調。「所定内労働時間を働けば生活できるようにするのが当然だ。そして、民主党が昨年の総選挙で求めていた最賃1000円を実施すべきではないか」と迫りました。
長妻昭厚労相は、「まず800円をめざし影響を調査中で結論を踏まえ、底上げを図る」と答えました。
小池氏は、「選挙の時の主張と違う」と厳しく批判。「今のテンポでは800円にするにも10年かかる」と指摘し、最賃の抜本的引き上げを求めました。