2010年4月20日(火)「しんぶん赤旗」より転載
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日本共産党の小池晃議員は19日の参院決算委員会で、高速道割引のための財源1兆4千億円を充てて、東京外郭環状道路などの高速道路建設を進める政府の立場を、「『コンクリートから人へ』という公約の逆行だ」と厳しく批判し、前原誠司国土交通相に財源流用の撤回を求めました。
外環道計画は、練馬、杉並、世田谷3区の地下に巨大トンネルを掘り、住宅地を分断しインターチェンジ、ジャンクションを各3カ所つくるもの。小池氏は、「騒音や大気汚染、住環境破壊などで、住民の切実な声がたくさん寄せられている。環境や生活影響を事業評価の費用便益として検討せず1メートル1億円もの巨大道路をつくるのでは自公政権とかわらないではないか」とただしました。
前原国交相は、「国幹会議(国土開発幹線自動車道建設会議)で議決したこと」との答弁を繰り返しました。
小池氏は、馬淵澄夫国交副大臣が、国幹会議廃止法案を説明した際、「事実をつくるためのアリバイ的な会議だった」と批判していた事実をあげ、「廃止を決めておきながら、外環道では会議をもち出すのは理解できない」「国幹会議が間違ったのならそれをただすのが国交相の責任だ」と迫りました。
小池氏はさらに、外環道の走行時間短縮便益の算出方法について、同じ外環道でも、練馬~東名と埼玉、千葉の3区間で、算出対象の「その他の道路」の長さが、1447キロから40万3000キロと大きく違うことを指摘し、「なんでばらばらなのだ」と迫りました。
馬淵副大臣はまともな説明ができず、小池氏の「算出の積算データを明らかにせよ」との要求に、初めて公開すると答弁しました。
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