2010年1月29日(金)「しんぶん赤旗」より転載
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日本共産党の小池晃政策委員長は28日、参院厚生労働委員会で、後期高齢者医療制度に関する鳩山政権の「二重の公約違反」についてただしました。
与党3党は総選挙前の公約から後退し、同制度の廃止を4年後に先送りしました。加えて、4月から保険料上昇が見込まれるのに、約束した抑制措置も講じていないため、東京都では平均保険料で年4200円(約5%)、北海道では6800円(約8%)、愛知県では3660円(約5%)の値上げになります。
かつて長妻昭厚労相は小池氏の追及に対し、「(保険料上昇の)負担を少しでも抑制をしていく措置」(09年11月9日の参院予算委員会)を概算要求に盛り込んだと答弁。各都道府県の広域連合に対しても「国庫補助を行う」(09年10月26日)と事務連絡していました。
小池氏が「国会で答弁し、自治体にも通知していた国庫補助すら行わなかった」と追及したのに対し、長妻氏は「国庫補助は直接的には行っていない」と認めつつ、「(広域連合が)財政安定化基金を使ったら同じお金を国庫から負担する」と弁解しました。
小池氏は「それとは別に国庫補助を行うと事務連絡していた」と反論し、「すぐ廃止するといったこともやらず、廃止するまでの間は痛みを抑える措置をとるといったこともやらない。国民に対して二重の裏切りだ」と厳しく批判しました。
長妻氏は「保険料上昇の度合いをできる限り低くする。ただそれにしても上昇部分はある」などと答弁。小池氏は、「(一昨年)この場で(民主党などと)一緒に廃止法案を通した。一緒に廃止のためにたたかったものとして、国民に対して誠実に対応するよう求める」と強調しました。