「いつでも元気 2011.4 No.234」より |
全日本民医連の藤末衛会長(右)、同副会長で前回の都知事選候補者の吉田万三さんと(2 月、全日本民医連の評議員会で) |
永田町「国会病院」への呼び出しを待っていたら、一足早く「都庁病院」への緊急招集がかかりました。
私は東京民医連などの民主団体や労働組合などでつくる「革新都政の会」の要請を受け、東京都知事選挙(四月一〇日投票)に立候補することになりました。東京都政を都民の手に取り戻したい、その一念で決意しました。
私が都知事になれば都政は間違いなく変わります。民主党政権に失望、幻滅、怒りが広がる中で「本当の政権交代とはこういうものだ!」ということを示したいと思います。
巨大な力を都民のために
石原都政の一二年間、都民のくらし・福祉の切り捨てが進みました。都の老人福祉費の歳出全体に占める割合は、石原知事就任前(九九年)には全国二位でしたが、いまでは四七位。教育費とともに最下位になってしまったのです。
一方で、破たんが明白な巨大開発や新銀行東京などの浪費や、豪華海外出張など都政の私物化もさらにひどくなっています。都政の転換は、もはや待ったなしです。
私は今回の選挙で、都政を変える展望と可能性を正面から語っていきたいと思います。東京都は巨大な力を持っています。財政規模は全部で一二兆円。これは韓国の国家予算に匹敵します。この都政が都民の方を向けば、大きな仕事ができます。
東京都政が日本の政治をリードした時代がありました。公害をはじめとする新たな社会問題にとりくみ、高齢者・障害者の医療・福祉にも都政が改革の先頭に立って、それが全国に広がりました。老人医療費無料化も都が実施したことを契機に全国の自治体に広がり、国の制度にまでなりました。本来、都政はそういう役割を果たすことができます。東京が変われば、日本が変わります。
何が大切かといえば、まず福祉
私は「あたらしい福祉都市・東京」をつくろうと呼びかけます。石原知事は「何がぜいたくかといえば、まず福祉」と言って切り捨てました。私は「何が大切かといえば、まず福祉」という都政に転換します。
次々進む都立病院つぶしもやめさせ、医療・介護のネットワークを再建し、「いのちの平等」を実現します。医療、教育が無償となる東京をめざします。
貧困をなくし、雇用と仕事を拡大することにも全力をあげます。石原知事は「フリーターとかニートとか、私に言わせりゃごくつぶし」と言いました。とんでもない。「都政私物化の都知事こそ、私に言わせりゃごくつぶし」です。新卒者就職の超氷河期が大問題になっていますが、東京には全国の新卒者の四分の一、約二〇万人が集中しています。私がトップに立って貧困解消、就職支援、中小企業応援の緊急対策を進めます。
東京の教育をゆがめる競争主義と管理統制をとりはらい、全国で一番遅れた少人数学級導入を急ピッチで進め、実現します。
そして、世界の先端を行く、環境都市・東京にしたい。築地市場を有害物質だらけの豊洲に移転することなどもってのほかです。食文化の拠点である築地で再整備します。
憲法輝く政治のため力合わせて
オリンピック招致を口実にした巨大開発や税金の浪費をストップすれば、これらの願いは十分実現できます。都政の転換は、全国で「地域主権改革」と称してすすむ自治体の福祉切り捨てをくい止める力にもなります。
「巨大開発都市・東京」から「福祉都市・東京」へ。憲法九条、そして二五条の輝く政治を実現させるため、力を合わせましょう!