「いつでも元気 2010.7 No.225」より |
東京民医連の病院から、永田町の「国会病院」に送っていただいて以来、一二年が経ちました。
権力者たじろぐ事実の重み
この間、心掛けてきたのは、医療や介護の現場で起こっている生々しい実態や、患者さんや医療・介護従事者の怒りの声をぶつけて、政治のゆがみをただすことです。
高すぎる国民健康保険料(税)が支払えず、保険証を取り上げられて命を落とした人。
介護保険の制度改悪で、必要な介護も受けられずに、身体の機能が低下してしまった方。
「後期高齢者」の保険証を送りつけられ、「もう死んでくれっていうことなのね」と涙するご婦人。
そうした嘆きを、自らの怒りにして、時の政府に「こんな国でいいのか」とたたきつけてきました。
民医連で働く仲間の皆さんや、患者、利用者の皆さんから次々寄せられる告発や情報提供が、私の国会質問の源泉となりました。
ある大臣は私に、「小池さんの質問は、空理空論ではない、現場の事実を突きつけてくるから、私も身構えて答えなくちゃいけないんですよ」と語りました。権力者をもたじろがせる、事実の重みをかみしめました。
国民の願いを一歩ずつ実現
国会というのは、言論を通じた勝負の場です。与党から「一五分だけ」と言われた質問時間を二〇分にするのに、三時間の激論をしたこともあります。政府や与党は、何が何でも共産党の質問時間を短くしたいと思っていますから、時間獲得の最初の段階からし烈な闘いが始まるのです。でも、一分でも多くの時間を獲得すれば、より多くの国民の声を政治に届けることができるのですから、妥協することなどできません。
議席が多数ではなくても、私たちの主張は国民多数の声です。政府がいくら言いわけしても、医療や介護制度の改悪は深刻な被害を広げています。
私たちは、こうした誰にも否定できない事実を突きつけて、幅広い人々が運動で包囲していくことで、切実な国民の願いを一歩ずつ実現してきました。
病気の"根源"治してこそ
永田町の「国会病院」で、こんな私の闘いの日々が続きました。日本の「政治の病気」を治そうという思いで一心不乱にがんばってきました。昨年は、国民の皆さんの一票の力で「緊急手術」が見事に成功。自民・公明の政治を終わらせることができました。
しかし、術後の経過が思わしくありません。やっぱり「アメリカにも、財界・大企業にもモノが言えない政治」という病気の根源が治っていないから、次々と国民の期待を裏切ることになってしまうのでしょう。
「国会病院」での治療をやめるわけにはいきません。参議院選挙という集中治療のチャンスもやってきます。完治させるために、力を合わせましょう。