労働者と協力し成果
1976年から約300回にわたって国会で「サービス残業」問題を追及してきた日本共産党国会議員団。小池さんは初当選以来、この違法なただ働きの根絶に力を尽くしてきました。
2005年3月、東京電力(本社・千代田区)は02年7月~04年6月までの2年間に69億4800万円分のサービス残業があったと発表。対象者は2万5900人に上り、労働者は「ボーナスを2回もらったようだ」と喜びの声をあげました。
当時追及していた一人が鈴木章治さん(70)。株主総会に出席し、職場の実態を告発しました。「残業代の支払いは現場の労働者のたたかいと、サービス残業規制のルールづくりを求める日本共産党の国会論戦が結実したもの。小池さんの東京労働局への要請も力になった」と語ります。
通達が力に
鈴木さんが重視し、生かしたのが01年4月の厚生労働省通達です。同通達は、企業には「労働時間を適切に管理する責務」があると強調。始業・終業時刻をタイムカードなど客観的な記録に基づいて確認、記録するよう求めています。日本共産党は2000年にサービス残業根絶特別措置法案を国会に提出。同通達を出させるうえで大きな役割を果たしました。
この通達が力になり、全国にサービス残業根絶の運動が広がります。通達が出てからの3年間だけで、サービス残業代を支払った企業は2201社に、総額は427億円に上りました。03年12月には中部電力が過去最高のサービス残業代となる65億円を支払うなど、影響は電力業界にも波及していきました。
このとき電力業界最大手の東電(現在の資本金約6700億円)に立ち向かったのが小池さんです。04年4月、党都委員会や鈴木さん、NEC、石川島播磨重工業(現在のIHI)の労働者などとともに東京労働局にサービス残業是正を要請しました。提出した要請書は7割を超える人が「時間外労働が恒常化している」と答えた東電の組合調査を紹介。小池さんは「東電でも見過ごせない実態がある。早急に是正を」と迫ります。
過去最高額
10月になって東電は本店社員3200人の9割にあたる2800人に総額14億4100万円のサービス残業があったと発表。翌年には全社員を対象に中部電力を上回る69億円のサービス残業代を支払います。労働者と小池さんが力を合わせたたたかいが、過去最高額の記録を塗り替える成果をあげました。
小池さんはその後も、サービス残業問題でトヨタ自動車や牛丼チェーンの「すき家」などを国会の場で追及し続けます。労働者に支払われたサービス残業の総額は、厚労省が調査を始めた01年からの8年間で1547億円に達しています。
自身も日本共産党員として参院選勝利のために日々奮闘している鈴木さん。「サービス残業代は支払われましたが、電力自由化を理由にリストラが進められるなど電力の職場には問題が山積し、解決には、しっかりとした働くルールの確立が必要です。それには比例5議席と小池さんの必勝が欠かせません。比例から選挙区に挑戦する小池さんの心意気を受け止め、日本共産党の議席を首都東京に取り戻すために頑張り抜きたい」
(2010年05月28日・しんぶん赤旗)