「いつでも元気 2010.1 No.219」より |
09年1月号の「国会奮戦記」で私は、「一つ一つのたたかいを力に、政治の流れを変えるたしかな一歩の年としましょう」と結びましたが、09年はたしかにそうした年になりました。
新政権も問題点がいろいろ
長年続いた自民・公明の政権が、国民からレッドカードを突きつけられて、ついに退場。民主党中心の政権がスタートしましたが、いろいろな問題点も明らかになっています。
私が予算委員会で取り上げたのが、後期高齢者医療制度の問題です。鳩山由紀夫首相に「すぐに廃止するんじゃなかったんですか。ご一緒に廃止法案も出したじゃないですか。なぜ、すぐにやめないんですか」と、"やさしく"詰め寄りました。
すると長妻昭厚生労働大臣が答弁に立ち、「役人の説明を受けたが、制度廃止に2年はかかるとのこと。それなら、新しい医療制度をつくるまで廃止しないことにした」というのです。民主党席からも「2年もかかるわけないじゃないか」という声が。
4月には保険料も上がる!
私は長妻さんに「あなたの口からそんなセリフが出るとは思わなかった。そんな説明で引き下がってきたのか」として、「新しい制度をつくるというが、そんなものは影も形もないではないか」と批判しました。
実はこの「新しい制度」という話は、昨年私たちが民主党と「廃止法案」を出したときに、自民・公明が持ち出してきた議論でした。彼らは「廃止というが、その後新しい制度をどうするのか。それがなければ無責任だ」といっていたのです。
これに対して民主党の議員は「緊急事態だから元の老人保健制度に戻せばいいではないか。火事が起こっている最中に『新しい家の設計図を持ってこなければ無責任だ』という議論は成り立たない」と、実に見事な反論をしていたのです。
「あのときの議論にてらせば、いま民主党政権のやっていることは、火事が起こっているのに、火を消そうとしないで、一生懸命新しい家の設計図を作っているようなものではないか」と私は批判し、「来年4月には保険料も上がる。いまも75歳の誕生日を迎えた方には『後期高齢者』の保険証が送られている。放置すれば害悪が広がる。ただちに廃止しようではないか」と追及したのです。
国民目線で物申して
最後に答弁にたった鳩山首相は、困ったような顔をして「私も信じられないような制度だと思うが、すぐにやめられないのでご理解願いたい」と。私は「信じられないような制度を続けようという方がよほど信じられない」と結んだのです。
自民党席から拍手と声援が飛ぶなかでの質問でした。ある閣僚経験者からは「さすが共産党はスジが通っている。『建設的野党』の意味がよくわかった」と声がかかりました。自民党がまずやるべきことは、いままでの政治を反省すること。それがなければ、新政権批判もできません。
2010年も、国民目線で新政権に物申し、がんばりたいと思います。