やっぱりいかにも貧弱な体制ではないかなというふうに思うんですね。新型インフルエンザ発生した場合には集約化するんだと、応援体制取るんだと言うけれども、ほかの検疫所でも第三国を通じた入国なんかもありますから、そんなにたくさんの人を集中させるということは現実にはできないだろうというふうに思うんです。
この体制については、実は二〇〇三年の五月に私この委員会で当時坂口大臣に対して、ちょうどSARSの問題が大問題になったときで、検疫体制これでいいのかということを御指摘をしまして、これ例えば関空で四十人というと、二十四時間体制ですから本当にもう大変な膨大な業務量になるんだという実態も示して、増員すべきじゃないかという質問を私ここでやったんですよ。
その結果が何があったかというと、二枚目見ていただくとこの間の推移が出ております。ちょうどこの二〇〇三年のところで三百六十六人となっていて、これ実は二〇〇三年始まったときは三百四十五人だったんです。SARSが出ていろんな議論があって、国会でもその増員を要求して、緊急増員二十名して三百六十六人になったんですね。ところが、今回資料を出してもらったらば、その後また減ってきているんですよね。だから、何というか、もう本当にのど元過ぎれば熱さ忘れるってこういうことじゃないかなという感じがするんです。
大臣、そもそも一九八九年から見れば三十人ぐらい減っているわけですよ。この間、日本への入国者数ってどうなっているかというと、八九年には千二百六十八万人が昨年二千六百三十五万人ですから、二倍以上になっているわけですね。入国数は二倍以上になっている、経済グローバル化しているというときにこんなふうに減ってきている。しかも、SARSでいったん伸ばしたけどまた減らしている。これでいいのかな。
私は、もちろん応援体制、集約体制で、もう必死の努力でいざというときそれはやっていくというのは、それは承知しているんですが、そもそもやっぱり日本を守る、国を守るというんであれば、こういう実態でいいのか、もっとこういう分野こそ手厚い人的体制取るべきじゃないかというふうに思うんですが、大臣、どういうふうにこれを見てお考えになりますか。