毛頭ありませんと言いながら、数字にはっきり出ている。
私は別に医療費べらぼうに伸ばせなんて言ってないんです。削減するというときに、まず一番の高齢者から削減の対象にしていくということが社会の在り方としてどうなんだというふうに申し上げている。しかも、高齢者からもう一人残らず強制的に年金から天引きで保険料を取るということに、始めようとしていますね。
厚労省の担当者は石川県で講演しているんです。何と言っているか。この制度は、医療費が際限なく上がっていく痛みを後期高齢者が自ら自分の感覚で感じ取っていただくものだ、説明会でこういう話しているんですよ。
総理、総理、これしっかり答えていただきたいと思うんですが、今日の朝日新聞でも投書出ておりました。私自身、来年からこの制度に組み込まれる、有無を言わさずあの世に早く行け組に編入される感じだ、こういう投書が出ていました。
この高齢者の皆さんというのは、まさにあの悲惨な戦争を体験されたわけです。戦後は日本の復興のためにもう本当に必死になって働いてこられた世代ですよ。そういう世代の皆さんがいよいよ高齢期になったらば自分は国から捨てられようとしているんじゃないか、後期高齢者医療保険証って送られてきて。そんな思いをさせるようなことを私は政治はやってはいけないと思うんです。
総理、高齢者だけ切り離して肩身の狭い思いをさせるような社会、医療を受けることをためらわせるような社会、日本をこんな社会にしていいと思いますか。総理、率直に、私は社会に対する考え方として、財源がどうのこうのとかそういうことじゃなくて、社会をどう見るか、日本の社会これでいいのか。日本の社会というのは、高齢期迎えれば、七十七歳になれば喜寿だ、八十八歳で米寿だ、卒寿だ、白寿だ、高齢を本当にみんなで心から祝う社会だったじゃないですか。それが高齢になったらばもうこの社会に本当に居心地が悪くなるような、そんな制度をつくっていいのかということを私は率直に総理に問いたいと思うんです。いかがでしょうか。総理、答えてください。