後期高齢者医療
障害者に加入強制
小池議員 「厚労省の責任重大」
四月から始まった後期高齢者医療制度で、十道県が六十五―七十四歳の重度障害者の強制加入をすすめていることが大問題になっています。
同制度は、七十五歳以上の高齢者とともに、六十五―七十四歳の障害者や寝たきりの人なども対象で、加入するかどうかは選択できるしくみです。
ところが、十道県では、障害者に対し後期高齢者医療制度に加入しないと医療費の窓口負担を全額肩代わりする独自医療費助成制度を打ち切るとしたため、事実上の強制加入となります。その結果、新制度加入で新たな保険料が発生するなど、負担増となるケースがでています。
厚生労働省は「自治体が独自の判断で行っている」と地方に責任を押しつけています。しかし、十五日の参院厚生労働委員会で日本共産党の小池晃議員は、厚労省が二月六日に都道府県担当者などにむけた通達を示し、「こうした動きの背景には自治体だけでなく、厚労省の責任も大きい」と指摘しました。
通達には、六十五―七十四歳の障害者などへの「お知らせ」のひな型が添付され、「六十五歳以上の高齢者は後期高齢者広域連合の障害認定を受けたものとみなされ、被保険者となる」とあります。
小池氏は「これでは、受け取った人は、選択できる制度とは思えない。不適切な周知だ」と指摘しました。
舛添要一厚労相は、「(加入しないという人が)自分で窓口に行って手続きしなければならず、障害を持った人に親切な周知とはいえない。周知徹底の仕方を改善したい」と答弁しました。
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