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介護給付 異常な抑制
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日本共産党の小池晃議員は十五日の参院厚生労働委員会で、介護保険制度と介護報酬の相次ぐ改悪が給付費抑制や労働条件悪化を生んでいる実態を告発し、「公費による直接支援や補助などの仕組みを抜本的に拡充すべきだ」と迫りました。
二〇〇六年度の介護保険制度の改悪などで、給付費の伸び(実績)は〇五年度をピークに、政府の当初予算見込み水準すら下回り、減少し続けています(グラフ)。これは高齢者人口が増えているなかで異常な事態です。にもかかわらず、財務省は給付費のさらなる抑制方針まで新たに示し、社会保障費の削減を図ろうとしています。
小池氏は、十三日の財政制度等審議会に財務省が示した抑制案が「要介護2以下の人を給付対象外とする」などとし、二兆九百億円を削減する試算まで出していることを指摘。「こんなことをすれば、まさに『保険あって介護なし』だ。日本の高齢者介護は根底から破壊されてしまう」と政府の認識をただしました。
これには、舛添要一厚労相も「その点はまったく同感」と答弁せざるを得ず、「(財務省が)乱暴に数字を出すのはひどい話。問題提起する」と述べました。
ゆきすぎた給付抑制は介護労働の悪化も深刻化させています。
小池氏は、政府が「さまざまな対策をとっている」と開き直っていることに対し、予算措置を伴う助成金事業(介護基盤人材確保助成事業)が〇六年度の六十三億円から、今年度は二十六億円まで大幅削減されていることなどを指摘。「これでどうして雇用環境が改善するのか」と迫りました。
舛添厚労相は「全体的な予算の抑制の中で、できるだけのことはやっているが、限界にきている」と答弁。小池氏は介護報酬の引き上げとともに、公費の直接投入の必要性を重ねて求めました。
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