ウイルス性肝炎 救済を
小池議員 「基本法」の制定求める
日本共産党の小池晃議員は十五日の参院厚生労働委員会で、ウイルス性肝炎患者への医療費助成措置の拡充と、恒久対策を図る「基本法」の制定について政府の姿勢をただしました。
小池氏は、国が四月から始めたC型慢性肝炎のインターフェロン治療に対する治療費助成が、助成期間が一年間と限定されている問題を指摘。副作用で治療を中断し、後に再開するケースもあることを示し、「根治を目的にした助成なのに、これでは根治できない」と強調しました。
小池氏は、ウイルス性肝炎対策への法的な根拠がないことが、不十分な対策の原因だとして、恒久対策の根拠となる基本法が必要だと強く求めました。
基本法をめぐっては、薬害C型肝炎患者を救済する薬害肝炎救済法が前国会で全会一致で成立しました。しかし、救済法では対象となる患者が限定的で、三百五十万人といわれる肝炎患者のうち、実際に救済されるのは千人程度とされ、抜本的な対策が切望されています。
与党と民主党は、それぞれウイルス性肝炎の恒久対策をうたった法案を提出しましたが、現在、立法化に向けた協議は打ち切られています。
小池氏は、「薬害肝炎被害者の願いも、すべてのウイルス肝炎患者の救済だ。すべての肝炎患者が安心して暮らせる社会をつくるためにも、恒久対策の基本法の実現のために各党が努力して立法府としての責任をはたすべきだ」と呼びかけました。
舛添要一厚労相は「与野党の基本法をつくる努力は中断しているが、立法府の努力を見守りながら、さらに肝炎対策を強力にすすめていきたい」と答弁しました。
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