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168臨時国会 厚生労働委員会 年金保険料流用禁止法案(民主党提出)への質疑

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2007年10月30日(火)

小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 年金保険料の無駄遣いを許さない、そして年金に対する信頼を回復する、そのために年金保険料は年金給付以外に使う道を遮断する、これは重要なことだと思っておりまして、民主党提案の法案に賛成の立場で質問をいたします。

 最初、政府の方に。

 先ほどから、無駄遣いしないようになったんだと、今年の法律で、社会保険庁関連法案で保険料無駄遣いしないように決めたとおっしゃるんですが、どこが変わったのか、端的に説明してください。

政府参考人(吉岡荘太郎君)

 お答えを申し上げます。

 さきの通常国会におきます社会保険庁改革関連法の中でこの部分が整理をされまして、平成二十年四月からは、福祉施設につきましては、法律に明記されました相談事業、情報提供、こういったものに限定をするということでございます。したがいまして、既に十七年度以降は計上はしておりませんが、いわゆる施設整備費あるいは委託費につきましては、現在も既に計上しておりませんし、新しい来年四月から施行の法律の中では予算化しないと、こういうことになっております。施設整備費と委託費でございます。

小池晃君

 ですから、具体的に言えば、今年度保険料を充てた経費で来年度から保険料を充てられなくなるものというのは、これはないという理解でよろしいんですね。

政府参考人(吉岡荘太郎君)

 そういう意味では、先般の法律改正に先立ちまして既に関係の整理をしておりますので、十九年度と二十年度の比較という意味ではほぼ変わらないというふうに御理解ください。

小池晃君

 だから、結局、法律できても変わっていないわけですよ。しかも、現実的には、使っているものは恒久的に使えるようになったわけですから、これは正に流用の恒久化以外の何物でもないというふうに、素直にそういうふうに読めるわけです。

 そして、今は相談、広報、教育、情報提供というのは、これは既に現在も保険料でやられているわけですけれども、これは先ほどからあるように福祉施設事業ということでやられているんですね。何でこの教育、広報、相談が福祉施設事業になっているんでしょうか。

政府参考人(吉岡荘太郎君)

 年金給付以外の事業といたしましては、大きなものは、直接年金制度の事業の運営に要する経費がございます。これ以外に、年金制度と密接に関連する事業という位置付けで福祉施設事業、現行の法律では福祉施設事業まだございますけれども、来年度以降は法律に明記した形で年金相談、年金広報、年金教育等を行うものでございます。

小池晃君

 いや、私の質問に答えていないんですけれども、何で相談、教育、広報が福祉事業なんですかと。

政府参考人(吉岡荘太郎君)

 年金制度の一番の目的は年金給付でございますが、例えば年金相談でありますとか年金教育でありますとか、年金の受給者あるいは被保険者にメリットの及ぶ裨益する事業と、こういう位置付けでこういう名称で呼ばせていただいております。

小池晃君

 だから、こういう言い方をし出すと、もう要するに福祉事業の名前で教育、広報やっていたら、今度、教育、広報の名前で福祉ができるんじゃないかと、そういうふうにやっぱり思っちゃうわけですよね、今みたいな説明されると。だから、非常にやっぱり緩いんです、これ。

 それから、今年度予算ベースでいうと、この部分で幾ら支出されていると、内訳どうなっているのか、これ簡単に仕分して御説明願いたいと思います。

政府参考人(吉岡荘太郎君)

 お答え申し上げます。

 平成十九年度予算におきましてはトータルで一千二十六億円となっておりますが、内訳につきましては、年金教育や広報の経費が八億円、年金加入記録通知等の情報提供が二十六億円、年金相談センターや電話相談などいわゆる年金相談に関します経費が二百四十八億円、年金相談等に係るオンラインシステム経費が七百四十四億円、計一千二十六円と相なっております。

小池晃君

 今の中で年金相談に関するシステム経費というのが七百四十四億円、大きいんですけれども、これは相談センターとかあるいは裁定申請を行うときの社会保険事務所の窓口に置いてある端末とか、あるいは業務センターのホストコンピューターの中で相談事業にかかわる部分とか、あるいは例えば相談者の窓口の設置とか、あるいは相談に来た人が、何というか、待ち場所というか待機場所というか待合室というか、そういったものが全部ここへ入ってくるという理解でよろしいんですか。

委員長(岩本司君)

 速記止めてください。

  〔速記中止〕

委員長(岩本司君)

 起こしてください。

政府参考人(吉岡荘太郎君)

 オンラインにつきましては、窓口相談に係る部分がこの中に含まれております。

小池晃君

 ということは、今言ったようなものもここへ入ってくるということで、結局、そうすると、待合室造ったから箱物造りということに、今すぐの瞬間でもそういうふうになるんじゃないか。それで、今後はやっぱりこういう解釈によってどんどん広がっていく危険性は私は絶対ないとは言えないと思うんですね。しかも、要するにこれは福祉施設事業というのが名前変えて恒久的に使えるようになると。

 大臣、私、お伺いしたいんですけれども、相談という名目で、年金の運営にかかわる事務費とは別個に、相談にかかわる経費あるいはシステム経費あるいはそれにかかわる施設費、こういったものが支出され続ける、恒久化するということになるわけですね。私は、こういうことで国民の納得は得られるんだろうか。やっぱり今度の年金の見直しの中で国民が求めていたものは、そういったものも含めて、やっぱり流用の余地のあるようなものは一切遮断をするということが正に国民が求めていた改革ではないかと思うんですが、現状の政府の対策ではそこが抜けているとお考えになりませんか。

国務大臣(舛添要一君)

 例えば、年金相談というのは、これはやっぱり今でも記録の問題とかで年金相談に行く、それはやっぱり年金そのものにかかわる事務ですね。そうすると、相談窓口、どう整備するか、それはそこに大きな立派な建物造るわけじゃない。やっぱり相談に来られた方の立場を考えないといけない。

 それから、オンラインのことは、これはまた御質問あれば後で細かく述べますけれども、基本的には人件費、これは税金で見ていますけれども、私がよく例に取るように、年金そのものにかかわるねんきん特別便の郵便切手八十円代、こういうものはきちんとやらないといけない。

 問題は、税でやろうが保険料でやろうが無駄は絶対に許さないと。この立場さえ貫けばきちんとやれると思います。

小池晃君

 提案者にお聞きしたいと思うんですが、政府は大丈夫なんだと、無駄遣いしっかり見直すんだと言うんですが、やっぱり今の現状を見ても、私が今まで指摘してきたように、運営費あるいは相談、教育、広報という名目で、これは実際は流用ですよ、はっきり。使われる構造がやっぱりつくられているというふうに思うんです。私たちはそういうことによって結局これまで、後でちょっとまた議論するんですが、オンライン経費なんかもどんどんどんどん膨れ上がってくる一つの要因になってきたんじゃないかというふうに考えております。

 その点で、今回の法案というのが、こうした無駄遣いを解決するという意味でそういう役割を果たすかどうかということについての御説明をお願いしたいと思います。

委員以外の議員(大塚耕平君)

 今大臣もおっしゃいましたが、税であっても保険料であっても無駄遣いは許されないと。全く私どももそのとおりだと思っているんです。

 ただ、昨今、この保険料で無駄遣いが行われた結果、再三申し上げていますとおり、公的年金制度の三つの要素のうち最もベースになる国民の皆様の信頼性というものが失われた、ないしは低下をしたわけでございます。

 したがって、この法案の内容をお認めいただくことによって、少なくとも国民の皆様からごらんになると、自分たちが納めた保険料は給付以外には使われない、無駄遣いがされるリスクはないというふうにお感じになるわけでございますので、そういう措置をとること自体が恐らく国民の皆さんの意にかなう措置であるというふうに思っているわけでございます。

 ただ、大臣もおっしゃいましたように、繰り返しですが、では、税金であれば今、小池委員が御指摘になったようなことが起きていいのかというと、それは起きてはいけないわけでございますので、国会でしっかりとチェックをし、あるいは大臣にしっかりとそこは管理監督をしていただきたいというふうに思っております。

小池晃君

 私も、やはり大臣言うように、税であっても保険料であっても無駄遣いはしちゃいけない、それは当然のことだと思うんですが、やっぱりこの間のいろんな事態というのは、国民は本当に信頼を失っているわけですよね。先ほどから与党の方から外国ではやっていないと言うけれども、外国ではゴルフボールに使ったりマッサージチェアに使ったりしていないわけですから、そこは根本的に違うわけで、やっぱりそこをリセットして本当に最初からやり直すということであれば、私は一切使わないという道で進むことこそ国民の信頼をこの際かち取るということになるんだろうと思うんですね。それは税で見るのか保険料で見るのか、ぎりぎり言い出したら妥当性というのはいろいろ議論ありますよ、それは確かに。ただ、やっぱり今のこの状況の中で政治が果たすべき役割として私はこういう道を選ぶべきだというふうに考えます。

 あわせて、ちょっと確認の意味で提案者にお聞きしたいんですけれども、一つは、社会保険病院とか厚生年金病院のことは先ほども議論ありまして、これはある意味、地域医療に欠かせない役割という面もあります。これは今流用は行われていないわけですから今度の法案とは関係はないものというふうに私ども理解しているんですが、確認の意味でお聞きしますが、民主党提案のこの法案の成立によってこうした病院の存続の問題に直接影響を与えることはないという理解でよろしいですね。

足立信也君

 お答えいたします。

 もう小池委員御存じのように、厚生年金病院は今現在十病院、それから社会保険病院は五十三あるわけでございまして、特に年金の福祉施設の整備等に要する経費への保険料からの投入は平成十六年度でもう終了しております。ですから、本法案の成立による影響は御存じのようにありません。

 ただ、一点追加させていただきたいんですが、社会保険病院のことを今おっしゃいましたので、政管健保の保健福祉施設関係への保険料からの投入は、十七年度予算でもそれから現在でも借料としてまだ使われております、これは本法案には直接関係ありませんが。

小池晃君

 ありがとうございました。

 それから、先ほどちょっと議論ありましたオンラインシステムの問題、経費どうなったのか、ちょっと議論を続けたいんです。

 今日、資料もお配りをいたしましたが、これ、九八年の財革法で保険料流用できるようになってから私どもこれシステム経費は伸びているんではないかというふうに思い、色も変えてちょっとグラフ作っているんですが、政府の方にお伺いしますが、社保庁がNTTデータ、日立に対してシステム経費、委託している額が〇六年、〇七年の予算ではそれぞれ幾らなのか、それから予算も含めて今年までの累計でこれ総額幾らになるのか、お答えください。

政府参考人(石井博史君)

 お答え申し上げます。

 小池委員御存じのように、社会保険オンラインシステムについては、長く日立製作所の関連会社も含めて三社、それからNTTデータ、これも関連会社含めて三社、随分長い間にわたりまして契約を結んできておりまして、まずは、十七年度までの経費は総額で一兆四千億というまず金額になっていることを申し上げたいと思います。

 その上で、十八年度及び平成十九年度の予算についてでございますけれども、実は、この十八年度、十九年度の予算につきましては従来と少し予算上の扱いが違うという事情がございます。その点を申し上げさせていただきますと……

小池晃君

 簡潔に言って。結論だけ言ってよ。

政府参考人(石井博史君)

 はい。

 十八年度からの五か年計画で社会保険オンラインシステム最適化計画というのをスタートさせているわけでございますけれども、十八年の八月に基本設計を分割発注してございまして、予算上もしたがって一般競争入札でやるということで特定のベンダーというものを想定した形になってございません。また、十九年度も、今準備中ではございますけれども、詳細設計の以降の工程についてやはり一般競争入札をやろうということで、やはり特定のベンダーにどのようなものが行くかというような想定は持っていないということでございます。

 そういう意味で、今お尋ねのありました十八年度それから十九年度の予算の中において、NTTデータそれから日立関連、これに分けて算出をできないかというお尋ねでございますけれども……

小池晃君

 分けなくていいから、総額で言って。

政府参考人(石井博史君)

 総額でよろしゅうございますか。総額でよろしいということであれば、予算上の金額としては、十八年度の予算額がオンラインシステム経費一千四百三十一億円、それから平成十九年度予算額一千三百九十七億円と、こういう数字になるわけでございます。

小池晃君

 全部合わせて、累計で。

政府参考人(石井博史君)

 これを全部単純に合計いたしますと、約一兆七千億円という数字になろうかと思います。

小池晃君

 一兆七千億円ものお金が〇七年度予算までで使われているわけです。〇五年までの決算で一兆四千億円という答弁だったのが、更にその後三千億円増えているという実態です。しかも、来年度概算要求では千四百七十八億円要求が出ていますので、これが加われば一兆八千三百六億円ということになる。その後も毎年千二百億円ずつ、新しいシステム稼働するまで二年間、これ二兆一千億円という規模なんですね。これ、大臣、すさまじい金額だと私は思うんです。

 これはやはり保険料を納める側から見ると、コンピューターのオンラインシステムに、基本的にはNTTデータ関連企業と日立、この二社に対してこれから予想されるものも含めれば二兆円超える保険料が充てられる。私、これ国民の理解得られないと思うんですよ。大臣、率直にどう考えますか。こういったやり方はきっぱりやめるというのは当然じゃないですか。

国務大臣(舛添要一君)

 正にこのオンラインシステムというのは生命線であって、これでぴっしりと国民の年金を完全にしていくということであります。したがって、そのために必要な経費がある。しかし、今までやり方がどこか間違っていなかったのか、何か改善すべきことがあるのか、そういうことで今度の新しい調達では完全に一般の入札をして外国の会社も入れて四社でやるというようなことをやっております。

 それで、私は、やっぱりこのレガシーシステムを根本的に変えたいな、平成二十三年にはきちんとしたいなということで、今この初期のお金は掛かります。しかし、年間八百五十億円のメンテナンス費用掛かったものを三百億円減らして五百五十億円まで減らすと。そういうような努力は今積み重ねていって、過去を反省すべきはきちんと反省する、しかしこれからについては国民の皆さんのお金を一円でも無駄にしない、そういう態度で、立場で政策を今やって、現実に年間三百億円のお金を浮かせようとしているところは御理解していただきたいと思います。

小池晃君

 二〇一一年以降、新システムで下がるというのはそれは承知しているんですよ。そこに行くまでだってまだ一千億円以上毎年出続ける、それが保険料から出続けるという仕組みが理解が得られるのかと私は聞いているんです。

国務大臣(舛添要一君)

 ですから、保険料から出続けなければそれは税金から出さないといけない。ですから、税であれ保険であれ、無駄遣いはこれは許さないと。

 ですから、先ほど小池委員おっしゃったように、どなたかおっしゃったんですが、それはゴルフボールとか職員がマッサージしたりというのは、こんなのは言語道断で、絶対こういうことはやっちゃいけない。だけど、生命線ですから、オンラインというのは、年金の。これは私は年金保険料で充てる、しかし無駄は許さないと。それに一千億掛かるんなら、そこに財源がないなら、これは税金で持っていかないといけない。税金で持っていくんだったら無駄遣いしていいということになりません。それはやっぱり国会であれ政府であれがきちんと監視すると、この基本的な姿勢がしっかりしていれば、私はこれは仕事ができるというふうに思います。

小池晃君

 その生命線と言っていたものが五千万件の消えた年金生み出したわけでしょう。

国務大臣(舛添要一君)

 ですから、今やろうとしている。

小池晃君

 そこの反省があれば、私は、保険料から出し続けるなんということは当然反省して、別に税金だったら無駄遣いしていいなんて私は一言も言っていません。しかし、やっぱりこれを深く反省して、絶対二度とこういうことを繰り返さないというやっぱり姿勢としてこの保険料から出すことはやめるということは私は当然の取るべき態度だと思うんです。

 しかも、この受注企業に少なくとも十五人の厚生省の幹部が天下りしていたことも前回指摘をいたしました。それに加えて、NTTデータ、日立などの受注企業から自民党に対して正に保険料の還流とも言える政治献金が行われております。これ保険料の流用が始まった九八年からだけでも四億四千万円を超えます。この九月に発表された〇八年度の政治資金報告書では、引き続き日立製作所からは二千八百五十万円、NTTデータからは五百万円、政治献金が自民党国民政治協会に入っております。

 受注企業から献金を受ければ、正にその事業の落札やあるいは受注額に影響を与えたんじゃないか、これは当然の国民の疑問だと思うんですね。私は柳澤大臣にそのことを問いただしたら、さきの国会では法にのっとって適正に処理されておりますと開き直った。

 もう、新大臣はどうですか、こういうこれだけの巨額な金額を出して、受注して、そういった企業から政治献金を受け取るようなことが国民から見て納得が得られると思いますか。

国務大臣(舛添要一君)

 要するに、現代民主主義の基本というのは、自由な形で献金をし、自由な形で国民が、そして法人が政治に参画する、それは私は決して悪いことではない。しかし、そのときのルールをどういうふうに決めるか、それは政治資金規正法で決めるわけであります。そして、今回も領収書の取扱いなんかについて国会で真摯な議論があり、そういう形で決着するということですから、我々は法治国家ですから、政治資金規正法にのっとってそれは判断せざるを得ない。したがって、今の仕組みで悪いというのならば、それは立法府において政治資金規正法を変える、それ以外のお答えのしようはありません。

小池晃君

 何かもうちょっと違うこと言ってくれるかなと思ったんですけど、やっぱり今までの大臣とほとんど変わらないなと、ちょっとがっかりいたしました。

 ちょっと済みません、残った時間ですね、薬害肝炎の問題で、前回の質疑で聞いたことでちょっと答弁に大変重大な疑問がありますので確認したい。

 前回、原本は破棄したけれども写しは残っているというふうに局長答弁されたんですね。しかし、局長の答弁というのは昭和六十二年、六十三年当時の発生報告については写しがあるという答弁だったので、それ以外についてはこれ答弁なかったので、改めて聞きます。

 二〇〇二年の報告命令以前に随時報告されてきた資料について、いわゆる四百十八例の中で原本が残っているものは幾つなのか、写しが残っているものは幾つなのか、写しも確認できていないものは一体幾つなのか、お答えください。

政府参考人(高橋直人君)

 私は今その点の作業、倉庫の中に大変大量の書類残っていますので、全体を確認してございます。

 前回、今委員御指摘のとおり、昭和六十二、三年当時に旧ミドリ十字から肝炎発生報告があったもの、その原本はどうかというお尋ねでございました。今のお話で、今日のお尋ねに対しまして申し上げれば、まず、四百十八症例の件に関してですが、平成十四年七月に三菱ウェルファーマ社から提出のあった肝炎などのその発症例四百十八例、一覧表でございますけれども、この中で平成十四年度に通常の副作用・感染症症例報告として報告された、十四年当時に出されているんですけれども、その中身は昭和六十三年当時などのその三例の報告が実は交じっておりまして、それは原本は厚生労働省に保管されております。

 それから、写しにつきましては、やはりその四百十八症例のうち、平成十四年の報告命令により改めて提出されたものを含めまして、副作用・感染症症例報告などとして報告されたものの写し、これが私どもの役所の中に保存されているものは合計百四十一例分ということでございます。これは、現在、同様のものがないかどうか現在まだ調査しております。

小池晃君

 要するに、じゃあそうすると、その四百十八例のうち百四十一例以外は写しが確認できていないということですね。これはなくなっているということになるんじゃないんですか。

政府参考人(高橋直人君)

 そこはまだ調査をしております。ですから、その差が四百十八引く百四十四で二百七十四ということになりますが、これはその二百七十四に係る写し、これについては現在のところ見当たらないということでございますが、そこはまだ調査をしているということでございます。

小池晃君

 大臣ね、前回の議論、私、ごまかしだったんですよ。私が聞いたらば、写しはあるって言いました。しかし、よくよく聞いてみたらば、三百近く写しが残っていないんですよ。その中に一体どういう記録があったか分からないじゃないですか。これ保存期間が過ぎたからといって廃棄した、この責任、大臣、重大だと思いませんか。この問題について徹底的に、その廃棄した責任も含めて徹底的に解明していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣(舛添要一君)

 調査プロジェクトチームをつくりましたので、徹底的にそれは洗い出してみたいと思います。

小池晃君

 あと一点。

 昨日、会議がありましたね。大臣が欠席したということが今日報道されているんですが、これは皆さん大変がっかりされたというふうに聞いています。なぜ大臣出なかったんですか。これ、解明に背を向けていると思われても仕方ないんじゃないですか。

国務大臣(舛添要一君)

 いろんな報道がいろんな形でなされていますけれども、基本的に昨日の会議は、外の法律家を二名入れて、内部の役人だけでは駄目なところをきちんとやっていただく、そういう方にその委嘱をお願いする辞令を出すということでございました。そして、そのときに、お集まりいただくんですから、五分でも十分でもフリーディスカッションできればということでありまして、この特命担当のトップとして西川京子副大臣を任命いたしました。私は今、肝炎対策含めて東奔西走正にしております。緊急な会議もございます。したがって、この委嘱をして、あとのことはお任せするという形で西川副大臣にお任せして、私は自分でこれは優先順位を決めた上で、急遽いろんな会合、折衝入りますので、そういうことであって、決してこれはこの調査チームを無視したとか軽視したとか、そういうことではございません。肝炎対策、全力を挙げて一歩でも前に進めるための努力を私は行いました。

小池晃君

 参加した方の話では、大臣出るはずで、みんな待っていたけど、結局来られなかったと聞いていますから、私はこういう姿勢では非常に疑問を抱かれるというふうに思います。

 そのことを指摘して、終わります。

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