少年非行の問題につきましては、これはもう政府としても全体的な取組、また社会全体で取り組むべき重要な課題だと、このように認識をいたしております。
厚生労働省におきましては、当然、児童福祉の観点からこの問題に積極的に取り組んでいるところであります。少年非行の早期発見、予防等のため、要保護児童対策地域協議会、これは地域社会がしっかり予防に取り組まなきゃいけないという御指摘もあったわけですが、いわゆる子供を守る地域ネットワークの設置の促進、こういうこと、それからまた、児童自立支援施設等を対象に社会復帰を円滑に行うための自立援助ホームにおける就業の支援、それから児童自立支援施設によって出所、この施設を出た後のアフターケアをこの施設自体が行うということ、それから児童相談所の人的あるいは物的体制の強化、今、雇・児局長から答弁をさせていただいたとおりでございまして、このようなことで個々の子供たちの立ち直りや社会的自立を支援しているところでございます。
また、非行の加害者である子供たちが、実は、先ほど来いろんな先生からお触れいただいた点ですが、虐待の被害者としての経験を持っているという事案が多く存在しているところと認識しております。昨今、児童虐待対応件数の増加や深刻化を踏まえまして児童虐待防止対策の充実を図っておるところでございますが、非行防止という観点からもこれらの取組を積極的に推進していくことが重要だと、このように考えております。
虐待の発生予防、早期発見、早期対応、保護、支援、我々一〇〇%の対応を期しているわけですが、なかなか手から水が漏れるような事案がありまして非常に悩ましく受け止めていますが、我々としては様々な施策を通じて更に万全を期していきたいと、このように思います。
少年非行全体の問題については、今後とも関係省庁との連携を密にしながら、いろいろ財政的な制約等もございますけれども、そうしたものをいろいろな工夫をして克服をいたし、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。