今は本当にダブルワークの人が増えています。パート労働者は、言えば短い短時間労働者であるという定義付けにはなっておりますけれども、結局ダブルワークをしている人たちは、今の時給が余りにも低過ぎるがゆえに、それだけでは生活ができないという中でダブルワークをしている。
そうすると、私たち、二〇〇三年のときだったと思いますけれども、均等待遇アクションということで実態調査をしたときに、ダブルワークで働いている人たちが一日十時間で年間で三千時間近い労働をしている人たちがいたわけです。ところが、ダブルワークをする目的というのは、生活をできるためにということでダブルワークをするわけです。でも、時給が千円に届かないわけですよ。そうすると、パートとパートだけのダブルワークでは、三千時間働いたとしても単純に言って年収三百万に届くか届かないかという状況があるわけです。
だから、本当にダブルワークをしている人たちは、ある意味で生活のためにということで大変な中でダブルワークを選択しているわけですけれども、そのダブルワークだけでは生活ができないという現実を考えたときに、やっぱりパート労働者の賃金、時給ですね、この時給そのものをもっと底上げしなければ、本当に短時間労働者であるはずの人たちが正に長時間労働で働いているという実態になってしまっているということ。
ダブルワークの人たちは、例えば十時間を働いていても、今の例えば社会保険とか、そういった適用からいえば、一つの営業所の中で四分の三時間以上というふうになっていますから、そうすると二つ働いて十時間を超えていても社会保険適用にならないわけですよね。当然、年金の問題もそこから生まれてくるわけです。残業時間に対しても、本来十時間であるならば残業時間の適用があるはずだけれども、そういったものも労基法の中で適用になるというふうにはなっていますけれども、現実にはあり得ないですということで、そういった問題がかなりあって深刻な問題になっているというふうに思います。