日本共産党の小池晃です。
ちょうど一月前のこの委員会で、大臣は、私の質問に対して、生産現場で働く労働者はベルトコンベアーの仕事、労働時間だけが売り物ですというような答弁をされて、これは労働者の本当に人格、尊厳を踏みにじる発言だというふうに思います。こういう立場では、私はまともな労働行政できないんではないかというふうに思いますが、しかし、今日は実態をお示しをしていきたいというふうに思います。
ネットカフェ難民という言葉を生み出している日雇い派遣という働き方について聞きたいと思います。
先日、NNNのドキュメント番組でインターネットカフェ難民の実態を特集した番組があって、大きな話題を呼びました。インターネットカフェに寝泊まりしながら日雇い派遣という働き方をしている、そういう人たちに光を当てた番組です。インターネットカフェ、あるいは漫画喫茶というようなところもあるんですが、これは非常に今増えておりまして、インターネットに今出ている全国一覧を見ますと三千四百四十九店と。さらに広がっています。
私、実際行って体験もしてまいりました。(資料提示)これ、写真を撮ってきたんですけれども、インターネットカフェといっても別にコーヒーが出るわけじゃない。こんな仕組みであるんですね。大体一人一人小さなブースに区切られておりまして、そこにパソコンが置いてあると。いすは結構立派なんですよ、リクライニングできて、横になって寝れるようになっているんですね。
私が行った店は、八時に行ったんですが、もう二百席以上ある店内は満員状態です。ワンフロアは五、六十席あるんですが、三分の一ぐらいの方はもう既に寝ておられました。まあゲームをするために来ている方も確かにいるんですが、中見てますと、大きな荷物を抱えて入ってきて、明らかにここに寝泊まりをしているという方も大変多いんです。年代も若者から中高年の方まで、女性も、若い女性も何人かおられました。
先ほどのテレビ番組では、こうしたところに寝泊まりしながら日雇派遣で働いている若者を取り上げて、カフェで二年暮らしているという人も紹介されておりました。
自分の家を持たずにネットカフェに寝泊まりしながら、どんな働き方をしているかというと、番組の中では、実態としてこんな働き方を紹介されているんですね。勤務時間は定まっていない。相場は一日六千円から八千円。集合場所に出発する時間、そのときの連絡も携帯メール。集合場所に着いたのもメールで派遣会社に連絡する。登録番号で呼ばれて、名前ではなく、おいと呼ばれる。工場のライン作業、倉庫業務、引っ越し、業種は様々だと。これ、迎えのワゴンの車でその日の現場に連れて行かれて、交通費もない、深夜手当も付かない、社会保険もない働き方だというんですね。正に当座のお金がないためにアパートにも入れない。住所がないためにまともな就職ができない。日々雇用で、辛うじてその日の生活を稼いでいる。ネットカフェ難民というのは正にそういう新たな形での、私、ホームレスが生まれていると思うんです。
大臣に、率直に、こうした実態が今広がっている、このネットカフェ難民の実態についてどう思われるか、行政としてやはりこういう広がりをこのまま放置していていいとお考えかどうか、お聞きしたいと思います。