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薬害肝炎
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小池氏は、「一九七〇年代前半から、国は感染の拡大を食い止める機会があったのではないか」と指摘。七七年に米国食品医薬品局(FDA)がフィブリノゲンの承認を取り消したことを、旧厚生省がいつ知ったのかとただすと、高橋直人医薬食品局長は「具体的に判明していない」と答弁しました。
小池氏は、販売元の旧ミドリ十字(現田辺三菱製薬)はフィブリノゲンが六四年に認可されて以降、添付文書を安全だと書きかえてきたが、七五年には米国医師会が指摘した肝炎の発生率と同じ数字を記載するようになった事例や、厚生省自身が七三年に出した『生物学的製剤基準解説』が、フィブリノゲンでの肝炎感染の危険性や、より安全な代替治療法について紹介していた事実を指摘。「FDAの承認取り消しを見過ごしたのだとしたら、国の責任は重大だ」とただしたのにたいし、高橋局長は「日本の場合には事情が違う」などと言い逃れました。小池氏は「責任を逃れるための合理化だ」と厳しく批判しました。
その上で、「この背景には政官業の癒着がある」と指摘したのにたいし高橋局長は、ミドリ十字に四人の厚生官僚が天下っていることを認めました。
小池氏は「のちに社長になった松下廉蔵氏は、『解説』をつくったときの薬務局長だった。危険性を知りながらミドリ十字でフィブリノゲンを売り続けた。見過ごしたのではなく、隠蔽(いんぺい)だ」と厳しく批判しました。
また、二〇〇六年の政治資金収支報告書では、製薬産業政治連盟から当時の川崎二郎厚労相などに、合計一億円の政治献金が送られている事実を示し、「行政をゆがめる企業献金は禁止すべきだ」と強調しました。
小池氏は、「投与時期などでわけへだてすることなくすべての被害者に謝罪し、補償する」よう求めました。舛添要一厚労相は「できるだけ多くの被害者を救済していく」と述べました。
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