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厚労省
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国民健康保険料の収納率が低い自治体に対して国が制裁措置(ペナルティー)として、国保調整交付金の削減を行っていますが、その削減総額が最近五年間(二〇〇二―〇六年度)で千四百三十九・四億円にのぼることが四日、参院厚生労働委員会での日本共産党の小池晃議員の質問で明らかになりました。
〇六年度は減額が三百十億円で、全自治体の半数近い八百三十九自治体が減額の対象になっています。同交付金の減額率は収納率により、9、11、13、15、20%などランクがつけられています。最大の20%削減されているのが、千葉県八街市と大阪府門真市で、八街市は八千百万円、門真市は二億四千万円が減額されています。
小池氏は「両市の収納率が低いのは、低所得層が相対的に多いからで、努力を怠っているからではない」と指摘。国保料を引き上げた結果、滞納者が増え、さらに保険料を上げる「悪循環」が起きていると批判しました。
また小池氏は、収納率低下の根本原因は、国庫負担が削減されたことにあるとし、「国庫負担率を上げることはもちろん、収納率が低い自治体に追い打ちをかけるような減額措置はやめるべきだ」と追及しました。
舛添要一厚労相は「収納率を上げるために努力を促す意味で、ペナルティーの存在意義はある」などと述べ、自治体への制裁措置を続ける姿勢に終始。小池氏は「収納率低下に拍車をかけるやり方はやめるべきだ」と強く批判しました。
国保料の収納率が低いために調整交付金を減らされた自治体数と金額
年度 | 自治体数 | 金額(億円) |
---|---|---|
2002 | 890 | 224.9 |
03 | 1005 | 284.7 |
04 | 1051 | 312.8 |
05 | 971 | 307.4 |
06 | 839 | 309.6 |
合計 | 1439.4 |
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