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トヨタ系企業
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トヨタ自動車系事業協同組合(愛知県豊田市)が、約二百人のベトナム人研修生・実習生を最低賃金違反などで働かせていた問題が五月三十一日の参院厚生労働委員会でとりあげられました。日本共産党の小池晃参院議員が質問したものです。
小池氏がとりあげたのは豊田技術交流協同組合で、トヨタ自動車の下請け二十三社が加入。最低賃金や時間外割増賃金を守っていないとして豊田労基署から是正勧告を受け、名古屋入国管理局が研修生の帰国と受け入れ停止を命じました。
研修生はパスポートを取り上げられ、賃金は最低賃金の半分もない時給三百円。トイレに行けば一分十五円の罰金をとられ、月六万円にも満たない研修手当から一万円の強制貯金までさせられていたといいます。
小池氏は、「受け入れ機関の違法行為によって何の罪もない外国人が研修・実習を途中で打ちきられることがあってはならない」と指摘。受け入れ団体や国の責任できちんとした対策をとるべきだと迫りました。
柳沢伯夫厚生労働相は「本人に責任のない問題だ。新たな受け入れ先を探すなど継続できるようにすべきだ」と答弁。「研修を継続できる仕組みを検討していきたい」と表明しました。
下請け企業が違法行為に走る背景には、トヨタによる過酷な下請け単価の引き下げ問題があります。トヨタは二〇〇〇年から30%、〇六年から15%の原価削減を行い、昨年度は二兆円もの利益をあげています。
小池氏が、今回のケースに限らず研修生から高額な保証金や研修料をとっている実態をあげて、入管行政と連携して摘発するよう求めたのにたいし、柳沢厚労相は「連携して、送りだしている政府への要請や受け入れ団体への指導強化にとりくみたい」とのべました。
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