2DKに3人、寮費5万で働きづめ
寮付き求人 実態示す
小池議員
低家賃住宅の確保を求める
日本共産党の小池晃議員は二十九日の参院厚生労働委員会で、急増する非正規雇用の「寮付き求人」の実態を取り上げ、正規雇用の確保とともに低家賃の住宅確保こそ必要だと迫りました。
「ネットカフェ難民」への支援について厚労省の高橋満職業安定局長が「寮付きの求人を確保し情報提供していく」と答えたのに対し、小池氏は「住宅の相談支援と寮付きの求人はまったく違う」と指摘。東京・羽田空港でリムジンバスを運行する「東京空港交通」が外部委託する請負会社の実態を示しました。
労働者は、残業代もなく、早朝から夜十一、十二時まで働き、そのまま空港で寝泊まり。一日実働十五―十七時間の勤務が続き、月平均三百数十時間労働で休日は月二、三日しかありません。寮は、民間アパートを借り上げ、2DKや3Kに三人同居なのに、寮費は月五万円もかかるうえ、部屋の鍵もかけられず、いつの間にか知らない人がいて、物がなくなるトラブルも起きています。
こうした寮は労基法上の届け出が必要ですが、厚労省は実態をつかんでいないことを明らかにしました。小池氏は「働きたくとも住む所がないという弱みにつけこむような『貧困ビジネス』が広がっている」とのべ低家賃の住宅を保証するのが最優先だと求めました。
柳沢伯夫厚労相は「住居の確保は必要。他方、宿泊付きの労働の現場にも問題がある」「しっかり取り組んでいかねばならない」とのべました。
青木豊労働基準局長は、寮の実態について労基法に照らして監督・指導していく考えを明らかにしました。
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