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治療の格差 無制限に
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日本共産党の小池晃議員は六日、参院厚生労働委員会で、医療改悪法案に盛り込まれた「混合診療」の本格的導入によって、保険のきかない医療を無制限に拡大し、治療の格差を一層ひろげるおそれがある問題を追及しました。
保険診療と保険がきかない診療を組み合わせる「混合診療」は現在、一部の例外しか認められていません。法案は、これを「必ずしも高度でない先進技術」や「制限回数を超える医療行為」にまで拡大するものです。
小池氏は、痔(じ)の最新式の治療法であるPPH手術の例を示しました。PPHは現在、混合診療として例外的に認められています。従来の手術なら一週間以上の入院が必要ですが、PPHなら二、三日で退院可能です。しかし、保険外費用として約十五万円かかります。
「十五万円払える人はすっきり二、三日で退院。払えなければうつぶせで一週間以上の入院。貧富の格差が治療の差になる」。小池氏は、本来ならすみやかに保険適用するべきものを、混合診療にして保険適用の道を閉ざすことは問題だと批判しました。
さらに小池氏は、二〇〇一年に財務省主計局が、混合診療の例として「医師の指名」や「終末期医療の提供」などをあげていたことを示し、「こんなことまで容認するのか」と質問。厚労省の水田邦雄保険局長は「現時点では考えていない」と答えました。
「混合診療の解禁」を強く主張しているのが、内閣府の規制改革・民間開放推進会議です。小池氏は、同推進室の室員三十三人のうち十七人が民間企業からの出向者で、そのうち六社が保険関連会社であること(別項)、議長は医療保険を売り出すオリックスの宮内義彦会長がつとめていることなどをあげ、「利益誘導であり、こうした企業のもうけのために日本の医療を破壊することは許されない」と追及しました。
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