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患者負担 2万円増
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七十―七十四歳の高齢者は、一人あたり平均年間二万円の負担増に―。三十日の参院厚生労働委員会で、日本共産党の小池晃議員は、医療改悪法案に盛り込まれた患者負担増が、高齢者の生活を直撃する深刻な影響を具体的に明らかにし、廃案を求めました。
小池氏が示した例(グラフ参照)では、七十四歳で年金が月八万円の女性が、大腸ポリープの内視鏡手術で二日間入院した場合、現在の一割負担では一万六百六十円の患者負担が、改悪法案による二割負担で二〇〇八年四月から二万一千三百二十円になります。
小池氏は、総額で〇六年度には約千七百億円(平年度ベース)の負担増になり、〇八年度には二千九百億円の負担増になるということを厚労省に確認しました。このうち、七十―七十四歳の患者負担の一割から二割への引き上げ分は、年間千二百億円。この年代の高齢者数は、〇八年度で六百万人になります。
小池氏は「一人あたりにすると年間二万円の負担増になる」と指摘。年金額の削減、増税や介護保険料引き上げなどで可処分所得が減るなかで「高齢者の生活と健康に深刻な影響を与えるではないか」と追及しました。
川崎二郎厚労相は「世代間の負担を公平化する」「必要な医療は妨げられない」という答弁を繰り返しました。
小池氏は「必要な医療は妨げられないというが根拠をまったく示せない」と批判。いま、社会保険庁による保険料不正免除などで国民の不信が高まっており、本来改革すべきところは放置して、国民にだけ負担増という「痛み」を押しつけるやり方は納得できないと強調しました。
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