児童手当拡充は当然
日本共産党
国の責任後退に反対
参院本会議で三月三十一日、可決・成立した児童手当法等一部「改正」案に対して日本共産党は反対しました。同法案では児童手当の対象を小学三年生以下から小学校卒業前までに拡充し所得制限も緩和しています。日本共産党は児童手当の拡充を一貫して求めてきましたが、同法案には国の責任後退につながる重大な問題点があります。
同法案は「三位一体改革」関連法案ともよばれ、障害者福祉、介護関係も含む九つの法律に関する一括法です。中心内容は国の補助負担金を削減して、削減額の一部を自治体に税源移譲することです。廃止・削減される補助負担金は、児童手当、母子家庭に対する児童扶養手当、特別養護老人ホームに対する都道府県への交付金、身体・知的障害者援護の施設整備費など多岐にわたります。
衆参両院の参考人質疑でも「国の補助金削減が福祉にはね返り、生活の全体が切り詰められる傾向がある」(篠崎次男・高齢者運動連絡会事務局長)などの懸念が多く出されました。
児童手当に関しても、国の負担は半分に減らし、自治体の負担は二倍になります。児童扶養手当では国の負担を四分の三(75%)から三分の一(約33%)へ半分以下に減らします。
日本共産党の小池晃議員は参院厚生労働委員会の採決で次のように反対理由を述べています。
「児童手当の受給年齢や所得制限の緩和はわが党が繰り返し求めてきたことであり、いっそうの拡充が必要です。しかし児童手当、児童扶養手当については地方には一切の裁量がなく国庫負担率を引き下げ、財政負担だけを地方に押しつけることは容認できません。出生率が過去最低になる中、子育て対策の重要な柱の一つである児童手当については国が財政責任を持つべきであります」
福祉に関する国の責任後退に対して日本共産党は反対しました。
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