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収入で命に格差
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医療改悪法案は、保険の自己負担を引き上げるだけでなく、保険内診療と保険外診療を併用する「混合診療」で保険外負担を拡大し、民間保険の市場を拡大するものです。
小泉純一郎首相は、「混合診療を認めなければ、一部の(保険外の)医薬品を扱うと全額保険外(自己負担)になる。それを改善した」と答弁しました。
小池氏は「いままでの日本の医療は、高度な医療、新技術を保険で認める方向で進んできた」と強調しました。患者、国民の運動で保険外から保険適用になった医療には、人工透析、腎臓移植、白内障眼内レンズなどがあります。
小池氏は、「“高度な技術は保険がきかない”と切り捨てれば、どんどん自費(負担)部分が広がっていくことにならざるをえない」と批判。そのうえで、医療改悪案の狙いを象徴するものとして、米国系民間保険会社「アリコ」が掲載した、新聞二ページ全面を使ったカラー刷り広告を示しました。
そこでは、今回の法案による患者負担増を「のしかかる自己負担」とし、公的保険の対象外である「差額ベッド代」「高度先進医療の技術料」を「影の治療費」としたうえで、「公的保険適用外の治療費への備えも必要です」と保険加入を勧めています。
小池氏は、「混合診療」を熱心に推進しているのは、傘下に保険会社をもっているオリックスの宮内義彦会長だと指摘し、「なぜ日米の保険会社のもうけのため、国民が負担を押しつけられなければならないのか」と批判しました。
小池議員は、小泉内閣の税制「改正」による増税に連動して国保料、介護保険料などが上がり、「雪だるま式」の負担増となる事実を告発しました。
小池氏が示したのは、横浜市在住の単身者(年金額が年間百八十万円)のケースです。二〇〇四年には支払う義務のなかった所得税、住民税が、年金への課税強化で〇八年に二万一千円に上がります。国保料は一万三千円から五万四千円。介護保険料も二万五千円から五万五千円。四年間であわせて九万一千円の負担増です。
川崎二郎厚労相は「激変緩和措置をとっている」と釈明しましたが、小池氏は「激変緩和を織り込んだ数字だ」と切り返しました。
谷垣禎一財務相が「個々の方には影響を及ぼす場合もある」とごまかしました。小池氏は新たに課税対象になるのは百万人を超えるという事実を指摘し、負担増で追い打ちをかけ、高齢者を窮地に追い込む医療改悪法案の撤回を求めました。
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