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上限さげても低所得者負担月1.5万円増
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負担増やしてきめ細かい軽減措置といえるのか――。日本共産党の小池晃議員は二十八日の参院厚生労働委員会で、障害者「自立支援」法案は、「経済的基盤が確立されていない障害者の自立を掘り崩す」とのべ、拙速な審議のまま成立させることなど断じて許されない、と主張しました。
小池氏は、政府が負担増の配慮としている負担上限の設定について質問。厚労省が負担増モデルの一つとしている知的障害者(家族と同居、施設に二十二日間通所、ホームヘルプ月三万円利用)のケースで影響を比較しました。
現行制度では障害者本人が非課税であれば負担なしです。それが、改悪後、上限があるものの生活保護世帯で五千円、住民税非課税世帯で二万円、課税世帯で三万二千円の負担増となります。
負担上限を半額に引き下げる新たな減免(社会福祉法人減免)を検討中という厚労省にたいし、小池氏は、このモデルケースにあてはめるといくらになるかと質問。厚労省の塩田幸雄障害保健福祉部長は、低所得者で約一万五千円になると答弁しました。小池氏は「現行はほとんど無料なのが法人減免でも一万円を超える負担増。さらに親が課税者であれば三万円を超える負担増。これできめ細かい軽減措置といえるのか」と批判しました。
障害者本人が扶養家族から外れることを選択すると本人所得にもとづき負担上限が低くなるという選択制導入について質問しました。先のモデルケースで障害者の子どもが扶養家族でなくなった場合の親の増税額の試算を紹介(表参照)。住民税と所得税を合わせた負担増は、収入三百万円の世帯で年間十万五千四百円、六百万円の世帯で十六万三千五百円になると示しました。
一方、扶養から外れた障害者本人は所得が低くても一万五千円の負担増。「これでは選択のしようがないではないか」とのべ、負担軽減はごまかしだと批判しました。尾辻秀久厚労相は「いろいろなケースが生じてくる」とどちらも負担増になることを認めました。
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