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年金超す負担も
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介護保険改悪で施設入所者から居住費・食費を全額徴収すると、利用者負担が年金収入を上回るケースがある―十九日の参院厚生労働委員会で、日本共産党の小池晃議員は、こうした事実を示して改悪法案の撤回を求めました。
居住費・食費を保険から外すことによる負担増は年間総額三千億円。施設入居者一人あたり三十九万円増になります。小池氏は、東京都内の特別養護老人ホームに入所している年金月約七万円の六十代男性(要介護4)の例をあげました。
現在の負担額は利用料(定率負担分)二万五千円と食費(一部負担)一万五千円、合計で四万円です。これが利用料二万五千円に加え、改悪によって食費二万円、居住費一万円で合計五万五千円にアップ。さらに介護保険料や日用品(タオル、ティッシュ代など)の負担も含めると月七万円の出費になります。
小池氏は「年金収入の八割を超える負担を押しつけて、高齢期に尊厳ある暮らしが送れるはずがない」とせまりました。
さらに今回の制度では「準個室」という新しい区分がもちこまれ、この男性も対象に含まれます。「準個室」になれば、居住費が四万円にはね上がり、自己負担は八万五千円に。年金の七万円を上回ることになります。中村秀一老健局長も年金を上回る負担になることを認めました。
小池氏は「大問題だ」とのべ、新たな負担軽減措置の検討を要求。中村局長は「置かれた状況はいろいろだ。資産のあるケースもある」と答弁。低所得者対策として社会福祉法人の減免制度があると弁明しました。
小池氏は、社会福祉法人減免を実施しているのは特養ホームで六割とのべ、法人任せにするのではなく国の責任で負担軽減をはかるべきだと追及。尾辻秀久厚労相は「みんなで支えることをお願いしている」と負担増を求める姿勢を崩しませんでした。
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