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軽度者サービスは有効
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介護保険改悪法案の参院での実質審議が、十七日の厚生労働委員会で始まりました。
質問に立った日本共産党の小池晃議員は、在宅サービスを抑制するため「軽度者へのサービスが要介護度を悪化させる」と説明している厚労省にたいし、「全く正反対の結果になっている」長崎県の例を示しました。
長崎県は、七十五歳以上の被保険者のうち、軽度者の要支援、要介護1の占める割合が全国平均より高い一方、重度者(要介護2―5)の割合は全国より低くなっています。(グラフ参照)
小池氏は、西博義厚労副大臣も東京・品川区を例に「要支援については東京二十三区や全国の平均を上回っている一方で、要介護1から5についてはいずれも下回っているということで、重度の人が比較的少数にとどまっている」(四月六日の衆院厚労委)と答弁していることを指摘。「軽度へのサービスをしっかりやれば、要介護の進展を抑えて重度の人が比較的少数にとどまる傾向がでている」とただしました。
厚労省の中村秀一老健局長は「検証していきたい」と答弁。西副大臣は「軽度が多く、重度の方が結果として少ないという現象をいった」とのべ、小池氏の指摘を否定できませんでした。
小池氏は、高い利用料が低所得者中心にサービスの抑制を招いている問題点を追及。介護保険導入による訪問介護の利用の変化について内閣府の「介護サービス価格に関する研究会」の調査(二〇〇二年八月)をあげました。内閣府の薄井康紀審議官は、導入前に比べ導入後は訪問介護の利用者数が全体では二倍に増えたにもかかわらず、低所得層(年収四百万円以下)は利用者数が「10%減った」と明らかにしました。
小池氏は「見直しというのなら、高い利用料にしっかり目を向けるべきだ」と強調しました。
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