児童扶養手当 改悪案、参院委で可決 物価下落で減額 小池議員が反対討論
児童扶養手当や障害者、原爆関係など各種手当の額を、物価が下落したときは減額し、物価が上昇したときは据え置く仕組みを導入する改悪案が参院厚生労働委員会で二十二日、自民、公明、民主各党の賛成で可決しました。日本共産党、社民党は反対しました。
採決に先立つ質疑のなかで、厚労省の伍藤忠春雇用均等・児童家庭局長は母子家庭の現状について、一九九八年と二〇〇三年の指標を報告。就業率は84・9%から83%、平均収入額は二百二十九万円から二百十二万円、常用雇用は50・7%から39・2%とそれぞれ悪化していると答弁、尾辻秀久厚労相も「厳しさは増している」と認めました。
日本共産党の小池晃議員の質問に答えたもの。小池氏は「母子家庭は収入は減り、仕事も不安定だ。被爆者の高齢化がすすみ障害者の生活も厳しい。生活を支える命綱を減額しようとするのは許されない」と批判。反対討論で「手当の引き上げ・充実こそ必要であり、今後自動的に実質マイナス改定を行うことは容認できない」と主張しました。児童扶養手当法改悪案は、同手当で四十七億円、障害者関係の四手当で十六億円、原爆関係の五手当で十七億円の合計八十億円、受給者のべ百四十六万人に影響します。
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