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西武株で年金に損害 大量購入し下落80億円
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厚生労働省は十五日の参院厚生労働委員会で、年金資金運用基金がおこなっている年金保険料を原資にした株式運用で、西武鉄道の株価下落による売却損が八十億円もの巨額に及んだことを明らかにしました。日本共産党の小池晃参院議員への答弁。
厚労省によると年金資金運用基金が保有していた西武株は千百万株。株名義虚偽記載問題が発覚した昨年十月時点の時価で百二十億円でした。小池議員は、「なぜこのような大量購入になったのか」と質問。厚労省側は「市場平均並みの収益をめざすパッシブ運用方式では、必然的に組み込まれる購入数」(渡辺芳樹年金局長)と弁明。売却額を聞かれて「個別の投資はお答えしがたい」とのべつつ、「売却額は四十億円で約八十億円の差額がある」と大損害だったことを認めました。
西武への損害賠償請求についても「慎重に検討している」と歯切れが悪く、巨額の売却損を招いた責任についてまったく考えていない答弁に終始しました。
小池議員は、国民からの年金保険料でありながら、収益をあげることをねらう運用方式をとれば損失の危険が大きく、市場並みの収益をねらえば自動的な株式購入だといってだれも責任をとらない、こんな株式運用を続けるべきではないと批判しました。
厚生年金や国民年金の保険料の一部は積み立てられ、厚生労働大臣の監督下にある年金資金運用基金がその積立金を運用します。運用方法にはパッシブとアクティブの二種類があります。
パッシブ運用とは、原則として市場を構成するすべての銘柄を市場の構成比どおりに保有し、市場並みの収益率の確保をめざします。アクティブ運用は、投資銘柄を絞り、平均以上の収益をねらいます。
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