そういう御意見を一々盛り込んで、わざわざ最後に紹介して、こうやれば経済財政諮問会議の言うとおりにできますよなんということを示す必要ないじゃないですか。厚労省としてはこう考えると、それで何でいけないんですか。意見は勝手に言っていただければいいんですよ。そんなことで、こういうふうにすればこうなりますよなんと言ったら、もう思うつぼなんですよ。これ、土俵に乗っているんですよ。こういうやり方では駄目だと私思います。
しかも、この医療費の推計そのものがでたらめだという議論、この間もずっとありますね。私、二〇〇〇年の国民福祉委員会で指摘しましたが、二〇二五年の医療費というのは百四十一兆円だと言っていたのがついに六十九兆円までなっているんですよ。そういうデータを基に将来の医療費推計やってこういう形になっている。
一方で、例えば日医総研の推計では、二〇二五年の国民医療費というのは五十八・六兆円だと言うんです。今回の、今の現行制度の給付率に当てはめると、これ給付費では四十七兆円なんですね。ということは、厚労省試案による二〇二五年の給付費四十九兆円ですから、日医総研の試算結果でいったらば、このまま行ったって、今厚労省が示しているところよりも低いところまで行くんだという、そういう結果を出しているんですよ。なぜかといえば、これは医療費の伸びがどんどん下がっているということを反映すればそうなるんだという議論、あるんですね。
これ、私、こういう、しっかりこういう結果も出ているわけだから、やっぱり日本の、そもそもOECD加盟諸国と比べて決して高いレベルでないし、実際の伸びの数字だって今までさんざん失敗して、結局半分の水準までなっているわけですからね。こういったことを根本的に見直すべきじゃないですか、この医療費の推計のやり方。