例えば、私は子供を見ているときに、施設に入れていない子供もそうですけれども、特に車を使う仕事をしているわけではありませんでした。ですけれども、一か月のガソリン代が二万円から三万円。これは、ずうっと家にいることができないんです。それと同時に、また例えば車で出掛けていっても、やっぱり電車にも乗りたいってなるんですね。そうすると、駐禁除外車になっていますけれども、でも長時間になるかも分からない、そうしたら駐禁除外車には当たらないんですね。そうすると、駐車料金が要る、例えば駐車料金が一回入れて三千円ぐらいとか。
それから、もう通院なんかでいったら、確かに医療費はただです。医療費はただなんですけれども、非常にいろんなこだわりがありまして、初めて行ったときにここはタクシーに乗ったということであれば、もうずうっとそこはタクシーに乗らなければいけない、道すがら自分の好きなロゴの入ったお店があればそこで買物をしなければいけないとか、そういう非常に普通では考えられない費用が掛かります。
特に私の息子の場合は、入院も何回かしましたけれども、入院のときには必ず個室料が要ります。みんなと一緒では駄目なんです。で、二十四時間付いていなければいけない、この費用も掛かります。それから、例えば水に非常にこだわりを持っているような時期が非常に長かったんですけれども、このときは水道料金が三万円、このぐらいが当たり前でした。時には六万円というときもありまして、マンションの管理人さんが心配して来られたこともあります。それから、衣服とか靴とか、そういうことでも普通の人より早く破れるんですね。なくしますし、そういう非常に普通では考えられない費用が掛かります。
そして、あそこの調査の中で明らかになったことなんですけれども、ほとんど十万円未満です。四分の三以上が十万円未満の収入で、特に五万円未満の就労で得た収入というのは五二・二%もあります。特に、生計中心者の二割にも当たる人が二百万円以下ですから、非常に大変な生活を送っていると思います。
それから、ほとんどの障害者が、介護者って、主たる介護者というのは母親で、家族が七八・八%というふうに出ていますし、このことは、この調査は特に知的障害を中心として調査していますけれども、知的障害者というのはヘルパーとか使っても、例えばうちの息子でいいますと、いつ困った動作をするか分からないんですね。何時から何時まで、じゃ入浴の時間だけヘルパーに来てもらいましょうということになっても、いきなり夜中にパニックを起こしたりとか、そういうことがありますから、基本的な介護は常に母親ということになるという、そういうことが明らかになりました。
もう時間がありませんので、このぐらいで。