これは月四千四百円、年間にすると、これゼロだったのが約五万円ということになるわけですから、これ月十九万円の年金暮らしの方にとってみれば非常に重い負担になるわけです。
先ほど、標準的な年金には課税してないと言うけれども、そこで言っている標準的な年金というのはいわゆるモデル年金ですよ。これは極めて特殊な、夫が四十年間働いて妻が四十年間専業主婦という、そういうパターンは所得税課税されない。確かにそうかもしれないが、平均の年金というのはこれより低いわけです。大体厚生年金でいうと十七万、こういう人みんな課税されている。しかも、所得税はそうかもしれないが、これからやろうとしている住民税の増税ではモデル年金すら課税の対象になってくるというわけでありまして、これは非常に重大な影響がある。
しかも、私、問題だと思うのは、今回これで、これっきりで終わりじゃないんですね、こういった方々には。この負担増が皮切りとなって、これから次々と増税、負担増が続くわけですよ。これからどんなことが待ち受けているか。
来年二月には所得税の定率減税の縮小、これでまた税金増えるわけです。四月には介護保険料が値上げされる。これはまた天引きされるわけです。六月もっと大変なんです。六月は四つあるんですね。公的年金控除の縮小が住民税に適用されるんです。それから二つ目に、住民税の老年者控除が廃止されるんです。それから、住民税の高齢者の非課税限度額が撤廃されるわけです。そして四つ目に、住民税の定率減税が縮小される。これらが一気に来年六月には掛かってくるわけですよ。
今まで住民税ゼロだった人もこれで住民税を納める人が、納めなければいけない人が出てくる。そうすると、介護保険料は上がる、国民健康保険料は上がる。あるいは、敬老パス、シルバーパスが手数料が上がる。連動して大幅値上げになってくる。
そして、再来年の二月に何があるか。定率減税の全廃による所得税の増税だ、六月には住民税も増税だと。正に、もう次から次へと負担がどんどんどんどん増えていく、年金が減っていく。
総理、私、お聞きしたいんです。年金生活者の暮らしというのを思い描いていただきたいんですよ。これは、年金というのは一回受給額決まれば基本的にはその額でいくわけです。最初に退職金は幾ら、年金は幾ら、それで計画を立てて、その範囲でぎりぎりで暮らしていくわけですね。ところが、そこにどかんと年間五万円も増税すると、あるいは来年二月、四月、六月と再来年二月、六月と、どんどんどんどん目減りしていく。私、こんなことやったら生活設計めちゃくちゃになってしまうと思うんです。
総理はこうした仕打ちが年金暮らしの方々にとってどれほど過酷なものなのかということを考えたことありますか。いかがですか。総理にお答えいただきたい。総理に聞いているんです。総理に聞いているんですよ。