「自立支援」法案を可決
参院委
小池氏反対討論
障害者「自立支援」法案が十三日の参院厚生労働委員会で採決され、自民、公明の賛成多数で可決されました。日本共産党、民主党、社民党は反対しました。
法案は、いままで応能負担(収入に応じた負担)だった障害者の福祉、医療サービスに「応益負担」=一割の定率負担を導入するもの。就労の場を提供する作業所、授産所などの利用にも、精神通院や心臓病の子どもへの公費負担医療にも一割の負担を求めるものです。前国会で審議未了・廃案になりましたが、厚生労働省は一部施行日を変えただけで再提出しました。
傍聴席はこの日も終日満席となり、入りきれず交代で食い入るように見守りました。日本共産党の小池晃議員は、障害者などから寄せられた手紙、ファクスの分厚い束を積み上げて質問、反対討論に立ちました。
反対討論では「サービスを多く必要とする重度障害者ほど重い負担を強いるもので、障害者の社会参加と自立の支援に逆行する」と指摘。施設入所者の場合、減免で手元に残るのは一カ月二万五千円だけで、わずかな工賃を上回る利用料負担を押し付けることがどうして自立支援なのかと批判し、「明らかに憲法二五条(生存権の保障と国の福祉増進義務)違反です」とのべました。
法案は、障害者が知りたい制度変更の骨格部分が、二百十三にも上る政省令・告示にゆだねられます。障害程度をどう認定されるかによっては必要なサービスが保障されないことも起きます。小池議員は「大事な部分を行政に白紙委任するような形で法案を通過させるのは立法府の自殺行為だ」と批判しました。
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