目的のためならどんなことをやってもいいのかということなんですよ。こういう無差別攻撃が許されるのかと。私は、いろいろとおっしゃいましたけれども、アメリカがファルージャで行った総攻撃の中身を見れば、これは絶対に正当化できるようなものではないというふうに思うんですよ。
例えば、どんなことをやっているか。まず、病院を占拠したんだと。これは、なぜ病院だったのかと。四月の攻撃で民間人の犠牲を告発する発信地となったからだと言われている。アラブの通信社、クドス・プレスによれば、米軍がファルージャ総合病院を急襲して、外科医をすべて拘束して、緊急手術できる医師が一人もいなくなったと伝えています。
AP通信カメラマンの証言によれば、米軍の狙撃兵が、川を泳いで渡ろうとした五人家族を撃ち殺したと。どこもかしこも破壊された。死体が道に横たわり、けが人が血を流しているのに助ける人もいないんだと。
BBCの現地記者は、たくさんの遺体が路上に放置をされて、死臭が耐えられないほどだと惨状を報じている。
十一月二十七日のBBCは、イラクの赤十字、赤新月社のスポークスマンが、攻撃の犠牲者は六千人以上の可能性がある、こう報道しています。このスポークスマンは、死体が余りにも多いので町の中を移動するのは困難だと。
赤新月社の緊急援助団の報告では、路上のあちこちに遺体が放置され、野犬が遺体を食べる姿を目撃されたと。
もう正に地獄絵なんですよ。三十万人の市民のうち二十五万人が避難民になっている。この中から死者が出ているという報道もあるんです。
私、総理にお聞きをしたい。総理は、このファルージャ総攻撃を成功させなければいけないと言った。しかし、これは正に国際人道法違反を日本が認めたと世界に表明するようなもんじゃないですか。どうでしょうか。